2020年12月31日

2019年、2017年、2018年

芥川賞のすべて・のようなもの



book shorts


2019年

4.緑の毒(桐野夏生)


3. 群ようこ「挑む女」

3「空白を満たしなさい」(平野啓一郎

2「愛なき世界」三浦しをん

1.おまじない 1/3 西加奈子

2018年


2018.12.18 130 僕たちはみんな大人になれなかった

2018.12.19 131 ある男 平野啓一朗



16.東山彰良「僕が殺した人と僕を殺した人」
http://ryoumama0116.seesaa.net/article/456877280.html

1.充たされざる者http://ryoumama0116.seesaa.net/article/454000389.html・・1/1〜

38・山口恵以子「毒母ですがなにか」

41・錦矢りさ「意識のリボン」
42・千早茜「男ともだち」


新潮社

101「夜と霧」・・「人間とはガス室を発明した存在だ。しかし同時にガス室に入っても毅然として祈りの言葉を口にする存在でもあるのだ

105中村文則「何もかも憂鬱な夜に」p160・・・「自分以外の人間が考えたことを味わって自分でも考えろ」「考えることで人間はどのようにでもなることができる。世界になんの意味がなかったとしても人間はその意味を自分で作り出すことができる」
120.松浦理英子「最愛の子ども」
121.村田沙耶香「消滅世界」

芥川賞(芥川龍之介賞)・歴代受賞者の一覧

webでも考える人

文藝春秋WEB

2017年の目標は300冊(;^ω^)・・!(^^)!

2016.12月・・小川糸「ツバキ文具店」

1.「3000円投資生活」1.1
2・「この冬の私はあの蜜柑だ」(片岡義男)1.3〜
3.快楽(青山七恵)1.5
4.「哲学者というならず者がいる」(中島義道)1.5〜
◆5.「スターバックスで普通のコーヒーを飲むひとを尊敬する件」(山本ゆりhttp://ddnavi.com/news/342562/a/
◆6.「ラジオラジオラジオ」加藤千恵
7.中島義道「人生しょせん気晴らし」
8.村田沙耶香「殺人出産」
9.山本文緒「なぎさ」・・・再読(;^ω^)
10.中島義道「私の嫌いな10の人々」
11.井上荒野「綴られる愛人」(2016.10)
12.「神去なあなあ夜話」2012.11
13「満潮」朝倉かすみ
14「火花」又吉直樹
15.「空に牡丹」大島真寿美
16.小池真理子「沈黙の人」
17.橋本治「負けない力」
18.山崎ナオコーラ「ボーイミーツガール」
19.武田百合子「随筆集」
20.西加奈子「I」
21.ニーチェ「道をひらく言葉」野田恭子2010
22.平安寿子「人生の使い方」
23.橋本治「橋本治という立ち止まり方」
24..橋本治「結婚」
25.古市憲寿「僕たちの前途」
26.橋本治「いま私たちが考えるべきこと」
27.小池真理子「無花果の森」
28.ニーチェ「ツアラトゥスラはこう言った」
29.鏑木蓮「しらない町」
30.宮台真司「私たちはどこからきてどこへ行くのか」
31.
桜庭一樹「RED」
32.橋本治「戦争のある世界」
33.古市憲寿「社会の抜け道」
34.「生き延びろ」雨宮処凜
35.桐野夏生「猿の見る夢」
36。きっと素晴らしい心理カウンセラーになれる
37.メンタルトレーナをめざす人が初めによむ本
38.桜庭一樹「ほんとう花をみせにきた」
39.恩田陸「朝日のようにさわやかに」
40.中島義道「ふつうから遠く離れて」http://ryoumama0116.seesaa.net/article/445560087.html
41.米田功「見えない壁を壊す」
42.恩田陸「土曜日は灰色の馬」
43.浮世満理子「成功と目標達成のための実践的思考法」
44.橋本治「三島由紀夫とは何者だったのか」
50.騎士団長殺し上巻 
51騎士団長殺し下巻k
52.向田理髪店
53.明るい夜に出かけて
54.ロズウェルなんてしらない
55.夜の国のクーパー
56.詩を書くということ
57.小川洋子短編集
58.IQ84 1巻再読
59.IQ84 2巻再読
60.IQ84 3巻再読
61.海辺のカフカ1巻再読
62.海辺のカフカ2巻再読
63.2016年版消費生活アドバイザー試験合格対策
64。野蛮な読書 平松洋子
65.買えない味 平松洋子
66.殺人犯はそこにいる 清水潔
67.素数たちの孤独
68.中学生からの愛の授業 宮台真司
69.静かな雨 宮下奈津
73.職業としての小説家
74.僕はそして僕たちはどう生きるのか
75.デカルコマニア
76.リストカットのむこうへ
77.黒冷水
78.みなそこ
79.PK
80.海辺のカフカ
81「明日の食卓
82.あしたの君へ
83.走る
84.クラウドガール

85.歓喜の仔
86.「約束された場所で
87.Aでない君と
88.いそぶえ
89.占星術殺人事件
90.海辺のカフカ
91.リア家の人々
92.ミステリーガール
93.心臓を貫かれて
94.氷の轍
95.我慢ならない女

97.ねじまき鳥クロニクル(再読)

101.「夜と霧」「生きがい喪失の悩み」ヴィクトール・E・フランクル

105.中村文則「何もかも憂鬱な夜に」
106「国境の南、太陽の西」(再読)



悶絶と共感がとまらない大人気料理ブロガー・山本ゆりさんの『スターバックスで普通のコーヒーを頼む人を尊敬する件』がやっぱり面白い件


1分間瞑想法


★★★

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2020年12月27日

高山羽根子「首里の馬」


2020.12.26 土  読みふけった

未名子はコミュニケーションが得意ではない。「問読者(といよみ)」の仕事をしながら、順さんの資料館の手伝いをして日々過ごしている。
台風一過のある朝、父なきあと一人でくらす家の庭に、「馬」がうずくまっていた。順さんの資料館のこと、「問読者」の仕事のこと関わる人々、庭にやってきた馬のこと、未名子自身のことを丁寧に書き綴った物語・・半日読みふけった。全体を通して感じるのは「孤独」。孤独は暗くて寂しくて悲しい・・けれど、物語が進むにつれて、少しづつ雲の切れ目から光が差してくるような気持ちになる。「孤独」はかわらないけれど。順さんの資料館についてもとても大事な小説のテーマ。日常生活は一人ひとり違っていてどれも尊い、記録し続けていくことで、貴重歴史となり更新されることでより良い世界を構築する一助になることもある・・ということかな。記録が消失したことで、「馬」の価値がわからなかったのだ。



CIMG3732.JPG高山羽根子「首里の馬」2020.7 163回芥川賞

沖縄の古びた郷土資料館に眠る数多の記録。中学生の頃から資料の整理を手伝っている未名子は、世界の果ての遠く隔たった場所にいるひとたちにオンライン通話でクイズを出題するオペレーターの仕事をしていた。ある台風の夜、幻の宮古馬が庭に迷いこんできて……。世界が変貌し続ける今、しずかな祈りが切実に胸にせまる感動作。 https://www.shinchosha.co.jp/book/353381/

高山羽根子タカヤマ・ハネコ    1975年富山県生まれ。2009年「うどん キツネつきの」で第1回創元SF短編賞佳作、2016年「太陽の側の島」で第2回林芙美子文学賞を受賞。2020年「首里の馬」で第163回芥川龍之介賞を受賞。著書に『オブジェクタム』『居た場所』『カム・ギャザー・ラウンド・ピープル』『如何様』などがある。

記憶が重ねられることの価値 津村記久子

 他のものはともかくとして、記録媒体については形のある所有をすることの価値はこの十年で完全に下落したと思う。コンテンツを所有することはなしにウェブを通してサーバから好きな時に好きなものを引き出していると、データをダウンロードして端末に所持するということさえ古くさく思えてくる。
 じゃあ人々が所有の後、何に価値を置いているのかというと、おそらくそれは経験の共有で、今はかつてないほど個人がある経験を持つことがステイタスになっている。単純にこのことを要素に分解すると「経験」の「共有」となるのだが、じゃあ世間ではどちらに比重が置かれているのかというと、たぶん圧倒的に「経験」よりも「共有」に寄っていると思う。もはや経験そのものは共有の下位に存在するもので、共有されやすい経験にこそもっとも価値があるということになる。あとはもう共有の先着順と解像度と拡散の広さを競っているだけだ。
 それでも共有されない記憶となった経験は無数にある。量的にはむしろそういうものの方が人間全体のほとんどを占める。共有されることのない、評価されることのない記憶には価値がないのだろうか? もちろんそんなことはありえない、ということを、本書を読了すると思う。人間そのものとその歴史は、共有されるかどうかは問われず積み重ねられた無償の記憶でできているということを、未名子という孤独な女性の小さな生活は強く思い出させる。
 未名子は二十代半ば、沖縄の港川というところに住んでいる。順さんという年老いた研究者が作った私設資料館の資料の整理の仕事を無報酬でつとめる傍ら、オンライン通話でクイズを出すことを仕事にしている。顧客は世界中の日本語を使える人々で、彼らはだいたいたった一人で生活している。彼らが何者なのかはすぐには語られることはないし、順さんという人物についても、未名子自身についてすら、十代の頃に不登校であったということぐらいしかしばらくの間はわからず、くどくどしく説明されたりはしない。記述が進められるのは、資料の整理をし、それらをスマートフォンのカメラで撮影し、クイズを出す仕事をし、そして台風の次の朝に自宅の庭にうずくまっていた馬の世話を始めるという未名子の細々とした行動の詳細だ。
 他の誰にも共有されることも解釈されることもない未名子の生活は、だから価値がないというわけではもちろんなく、資料館での資料の管理の様子や、クイズを出すスタジオの細部についてなどはとても豊かに描かれていて、読んでいて楽しくさえある。未名子は多くを語らないでいながら、生活の変化の中で少しずつ行動を重ねるうちに、クイズの解答者たち、順さん、馬、そして沖縄という土地の記憶を自分の内部に通し、モニターのように小説の中に映し出し始める。その無口な忠実さ、自分の経験と他者の経験を秤に掛けて選別することのない謙虚さに、読み手はおそらく感動のようなものを覚える。
 未名子がいつまで経っても「まったくかわいさを感じない」という馬に関してある時に持つ、「この茶色の大きな生き物は、そのときいる場所がどんなふうでも、一匹だけで受け止めているような、ずうっとそういう態度だった」という所感が印象的だ。この様子は未名子自身にも通じるものがあるし、彼女がクイズを出す、世界の各地にいる孤独な人々のことも想起させる。孤独な人々もまた記憶を持っていて、未名子の存在を通して彼らの記憶にふれる体験は、個人的には本書でもっとも興味深く読んだ部分だった。中でもいちばん日本語がつたないという、ギバノというシェルターのセールスマンの男性が、未名子が馬を見つけたこと、馬と関わってゆくことを打ち明けたのをきっかけに、自分の幼少期の草原での体験を溢れるように語り始める様子からは、記憶を持つということの嘆きとないまぜの喜びが強く感じられる。共有されることがなくても、または誰かと誰かという最小単位でしか共有されなかったものだとしても、記憶は個人の存在を支えるものなのだ。
 順さんが資料館に溜め込んだ沖縄の資料が殊更に選別されていないものであることも、記憶の重要さに順位はないということを象徴しているように思える。馬に乗った未名子は、自分の見た沖縄、馬の見た沖縄を記録し、この世界の手に委ねることを決める。今日を生きることは記憶を重ねてゆくことだ。その蓄積の有様にこそ意味があり、それは本当に尊いものなのだと、本書は強く確信させる。
(つむら・きくこ 作家)波 2020年8月号より 単行本刊行時掲載

2020.08.20 10:00
芥川賞受賞作、高山羽根子『首里の馬』が問いかける永遠とは? 継承される意思・使命  文=細谷正充

うどんの人。高山羽根子の名前を見るたびに、そう思ってしまう。第一回創元SF短編賞を受賞したデビュー作「うどん キツネつきの」の、タイトルと内容にインパクトを感じたからである。その作者が『首里の馬』で、第163回芥川賞を受賞した。今度は、どんなインパクトを与えてくれるのだろう。

 主人公の未名子は、沖縄でひとり暮らしをしている女性だ。人づきあいの得意ではない彼女は、中学生の頃から沖縄の歴史を集めた個人の資料館に入り浸り、ボランティアで整理を続けている。持ち主である、在野の郷土史家だった順さんとの関係は良好だ。心配なのは順さんが年老いていることくらいである。

 その一方で未名子は、きちんと働いている。ただし奇妙な仕事だ。カンベ主任という男性の面接をクリアした彼女は、スタジオと呼ばれるビルの一室で、ひとりでオペレーターをしている。その内容は、遠く隔たった場所にいる人たちに、オンライン通話でクイズを出題することだ。どのような意味があるのか分からないが、この仕事に未名子は満足している。

 ヴァンダ、ポーラ、ギバノなど、オンラインで話をする相手との、さらっとした関係も好ましい。しかし台風の翌日、家の庭に、今の沖縄では幻となった宮古馬が蹲っていたことから、未名子の生活は変わっていくのだった。

 本書を読んでいて、「孤独」と「情報」が、物語を読み解くキーワードになると感じた。しかし未名子とカンベ主任の会話を見て、そんな簡単な話ではないと確信できた。ちょっと引用させていただこう。

「あなたはこの仕事にとっても向いていると思っています」
「孤独だからですか」
 カンベさんは数秒の間をおいて、軽く笑ったようだった。
「いえ、いえ。孤独だからなんていう要素が理由になる仕事は、厳密には世の中にありません」

 なるほど、たしかにそうだ。仕事だけでなく日常生活だって、他者とのかかわりがなければ成り立たない。未名子は極端に接する人が少ないだけ。無人島で自給自足の暮らしでもしないかぎり、真の意味での孤独など存在しないのだ。物語の後半で、ヴァンダ、ポーラ、ギバノの居場所が明らかになると、そのことがより明確になる。だから未名子の「孤独」に関しては、その内実を精査する必要があるのだ。 そして「孤独」と同様、「情報」も取り扱いに注意すべきである。地元の人からうさん臭く思われながら、順さんが資料館に集めた沖縄の記録。そこにどのような意味があるのか。作者は情報の力が発揮されるような派手なエピソードを創ることはしない。ただ未名子の行動と思いを通じて、情報と化した歴史や記録の価値を、静かに指し示すのだ。ここで描かれている「孤独」と「情報」は、一筋縄ではいかない深さを持ち、物語の魅力に繋がっていくのである。

 また、その背後に、沖縄の受難の歴史が横たわっていることも、見逃してはならないだろう。資料館の運命や、宮古馬が幻になった理由など、幾つかのエピソードによって、沖縄と、そこで生きてきた人々の状況が浮かび上がってくる。彼らの悲劇は大きいが、それゆえに加害者の立場になる場合もあるということは、資料館の扱いを見れば明らかだ。

 さらにラストの未名子の姿から、世界とコミットする方法が、消極的なものから積極的なものになったように見える。しかしそれを、「成長」というのは間違いだろう。彼女の本質は変わっていない。

 本書の中に、「この島の、できる限りの全部の情報が、いつか全世界の真実と接続するように。自分の手元にあるものは全世界の知のほんの一部かもしれないけれど、消すことなく残すというのが自分の使命だと、未名子はたぶん、信念のように考えている」という一文がある。彼女の生き方はこれからも変わるかもしれないが、信念は変わることがないだろう。それはとても嬉しいことである。なぜなら私たちもいつか死に、情報になるからだ。順さんから未名子、そして未名子から誰かに受け継がれるはずの使命が、私たちの存在を永遠のものにしてくれるのである。

 ところで本稿の冒頭で、高山羽根子のことを、うどんの人と書いた。だが、本書を読んでしまったので、これからは“馬の人”と思うことになりそうだ。芥川賞がどうだとか関係なく、それほど強いインパクトを与えてくれる作品なのである。

■細谷正充
1963年、埼玉県生まれ。文芸評論家。歴史時代小説、ミステリーなどのエンターテインメント作品を中心に、書評、解説を数多く執筆している。アンソロジーの編者としての著書も多い。主な編著書に『歴史・時代小説の快楽 読まなきゃ死ねない全100作ガイド』『井伊の赤備え 徳川四天王筆頭史譚』『名刀伝』『名刀伝(二)』『名城伝』などがある。

■書籍情報『首里の馬』著者:高山羽根子 出版社:新潮社
posted by りょうまま at 15:50| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年12月20日

羽田圭介「滅私」「5時過ぎランチ」「成功者K」「走る」「黒冷水」

2020.12.19 土

121 滅私 2020.8

説明文「物を持たず、記憶はHDDに格納、ミニマリズムに没頭する男を、1枚の写真が究極の捨てへと導く。現代の虚無を照射した快作」

「コロナ」の言葉が全く出てこないのが新鮮、で、ミニマリストって言葉が古く感じた。主人公冴津はミニマリストとしてWEBを運営しグッズの製作販売をし投資もする都会の30代男性。が、高校時代はチンピラもどきの奴だった。。。ミニマリストとしての日常や様々な思考や恋人時子との付き合いと別れ、高校時代の悪行に対する制裁??に脅かされる等話は続く。ミニマリストたちの生活は白黒の世界、彩色の時子が冴津を振るのは当然のように思う、「物」はすてれても過去の悪行は消せないものなのだね。今朝、羽田氏の結婚報道を見て「あら!」と驚いた。

p22・「道具を捨てるということは、その道具を活用し上達した末の、なりたい自分像を捨てることである

p47 「物を捨てる思考の人間が世に発する文章や話し言葉は同じになりがちだった。皆、なにかに<気づき><悟り><経験が大事>と言い新しいコミュニティに出入りしたり習い事を始めたりする。それも準備や鍛錬、継続があまり必要でない、人生をかけて打ち込むほどではない程度の新しい経験に手を出してみるのだ。道具や時間をあまり費やしたりしたくない。あらゆることから身軽でいたいという精神は、なにかを真剣に行うことと相性が悪い」

★★★





2019.4.26 金  28日

51.5時すぎランチ(2018.5)・・結構怖い話っぽい・・28日朝・・CIMG2424.JPG

51「5時過ぎランチ」怖いけど・・面白いお話しが3つ。GSアルバイト萌衣の行動は「なめんなよ」という声が聞こえてきそうだった、次は〜

52.「生きるとか死ぬとか父親とか」「この男になにかしてあげたいと思わせる能力が異常に発達している父」のお話し( ^^) _U~~私はこういう父は絶対ごめんこうむりたい

CIMG2427.JPG


2017.8.27

CIMG1688.JPG  成功者K(2017.3)

私小説の伝統に逆らう“増長”芸(文芸評論家:斎藤美奈子

 17歳でデビューした羽田圭介が13年目にして芥川賞を受賞し、名前を売って『成功者K』なんて本まで書く。めざましい成長と活躍? いやいや、ここは「調子こいてんじゃないわよ」と一喝してやるべきだろう。だってそういう小説なんだから、これは。
 主人公のKは芥川賞をとって「多大なる成功」を手にした(と思い込んでる)30歳の小説家。本とは無関係な地上波のバラエティー番組に出演したのを機に一躍有名になってしまった。以来、町を歩けば「芥川賞とった人ですよね」と声をかけられ、テレビ局からはオファーの山。地方都市のサイン会に赴けばプレゼント攻勢。成功者である以上むろん外出時には帽子とマスクが欠かせない。
 「すごく、女性からモテるんじゃないんですか」という質問には「そんなことないですよ」と答え、「どういった目的でこんなにもテレビに出ていらっしゃるんですか?」と聞かれれば「本の宣伝です」とかわしてはいたものの、自らギャラはつり上げる、あっちから女の子は寄ってくる。気がつけば、成功者Kは狙った美女は逃さない性交者Kになっていた……。
 そんなバカな、と思いながらも、ついついノセられる展開。私小説の定石は自虐芸、という伝統に逆らって、この小説はどこまでも図に乗って増長していく作家の姿を露悪的、偽悪的に描いてみせるのだ。
 〈昔は臆病で女とつきあうときも自分から告白などしてこなかったのに、どうしてこんなにも強気で自信のある人間になったのか、わからなかった〉とうそぶくK。〈芥川賞は、そんなにすごいのだろうか〉
 んなわけないじゃん。という現実にはたしてKは気づくのか。それとも!?
 もともと羽田圭介は特異な状況に放り込まれた人物の極端な行動を描くのが得意な作家だ。芥川賞受賞作は介護、前作はゾンビ、今度はテレビ。くれぐれも眉に唾(つば)して読まれたし。
    ◇
 はだ・けいすけ 85年生まれ。「黒冷水」で文芸賞を受けデビュー。「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞。

作家の読書道

2017.5.01

83.「走ル」(2008.)物置で発掘した緑のビアンキ。その自転車で学校に行った僕は、そのまま授業をさぼって北へと走るが……。「21世紀日本版『オン・ザ・ロード』」(読売新聞)と評された、文藝賞作家の青春小説!

2017.4.27(木)

羽田圭介「黒冷水」
兄の部屋を偏執的にアサる弟と、執拗に監視・報復する兄。出口を失い暴走する憎悪の「黒冷水」。兄弟間の果てしない確執に終わりはあるのか? 当時史上最年少十七歳・第四十回文藝賞受賞作!

羽田 圭介 (ハダ ケイスケ)
1985年生まれ。2003年『黒冷水』で文藝賞を受賞。2015年「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞受賞。著書に『走ル』『不思議の国の男子』『隠し事』『「ワタクシハ」』『メタモルフォシス』他がある。

★★★
河出書房出版
http://www.kawade.co.jp/np/search_result.html?writer_id=07721
成功者K
ある朝目覚めると、Kは有名人になっていた。TVに出まくり、寄ってくるファンや知人女性と性交を重ねるK。これは実話か、フィクションか!? 又吉直樹氏推薦、芥川賞作家の超話題作!

隠し事
すべての女は男の携帯を見ている。男は……女の携帯を覗いてはいけない! 盗み見から生まれた小さな疑いが、さらなる疑いを呼んで行く。話題の芥川賞作家による、家庭内ストーキング小説。

不思議の国の男子
年上の彼女を追いかけて、おれは恋の穴に落っこちた……高一の遠藤と高三の彼女のゆがんだSS関係の行方は? 恋もギターもSEXも、ぜーんぶ“エアー”な男子の純愛を描く、各紙誌絶賛の青春小説!

走ル
物置で発掘した緑のビアンキ。その自転車で学校に行った僕は、そのまま授業をさぼって北へと走るが……。「21世紀日本版『オン・ザ・ロード』」(読売新聞)と評された、文藝賞作家の青春小説!

不思議の国のペニス
男子校1年の遠藤は自称エロセレブ。2つ歳上の女とSMならぬSSの関係を続けるが実は童貞。エロから始まり、ラブに落ちた、ぼくとナオミの“逆走する純愛”を描く、文藝賞受賞第一作!

羽田 圭介(はだ けいすけ、1985年10月19日 - )は、日本の小説家。東京都生まれ、埼玉県北葛飾郡松伏町育ち[要出典]。明治大学商学部卒業[1]。

幼少時、車に轢かれるが奇跡的に助かるという経験を持つ。高校時代は毎日放課後に40km、自転車で走りトレーニングをしていた。将来の夢として実業団選手を目指しており、自転車で北海道まで走破したこともある[2]。
明治大学付属明治高等学校在学中の2003年、高校生と中学生の兄弟が憎み合い、「家庭内ストーキング」を繰り返すさまを独特の表現で描いた「黒冷水」で第40回文藝賞を受賞[1]。17歳での文藝賞受賞は堀田あけみ、綿矢りさと並んで当時3人目で、当時最年少だった(のち2005年に三並夏に更新される)。応募は締切日ぎりぎりの投函だった。
明治大学に進学し、2006年受賞第一作「不思議の国のペニス」を『文藝』に発表。2008年同誌に「走ル」を発表、芥川賞候補作となる。大学卒業後は一般企業に就職するが、1年半で退職し専業作家となる[3]。2010年、第四作「ミート・ザ・ビート」で第142回芥川賞候補。2012年、「ワタクシハ」で第33回野間文芸新人賞候補。2013年、「盗まれた顔」で第16回大藪春彦賞候補。2014年、「メタモルフォシス」で第151回芥川賞候補、第36回野間文芸新人賞候補。2015年、「スクラップ・アンド・ビルド」で第153回芥川賞候補。同年7月16日、同作で芥川賞を受賞[4]。お笑い芸人の又吉直樹『火花』との同時受賞や本人のキャラクターが話題となり、その後はテレビ番組などマスコミへの出演が激増[5]。2017年にはNHK新春スペシャルドラマ『富士ファミリー2017』に出演し、俳優デビューも果たした[6]。

作家の読書道
羽田圭介ツイッター
ラベル:羽田圭介 黒冷水
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2020年12月09日

歌集「滑走路」

2020.11.22

CIMG3657.JPG114・歌集「滑走路

映画の原作になったという短歌集。映画。。というワードに興味を惹かれて、ポチっと購入。2017年刊行の短歌集ということ、作者萩原氏は2歳という若さで亡くなってしまったこと、中学生のころのいじめの後遺症で苦しんでいた ということを知って読み始めた・・
全体を通して感じるのは、「優しさ」・・けど「つらい」「力強い」・・けど「つらい」・・。鼻をぐずぐずいわせ、目じりをティッシュでぬぐいつつ読んだ


2020.11.27 金

最初のページに書かれているのは p13 @「いろいろ書いてあるのだ 看護師のあなたの腕はメモ帳なのだ」。。季節はいつだろう、6月ころだろうか。白い半そでの制服を着ている、そうだなあ・・看護師2年目くらいだろうか・・中肉中背かな。おひさまの加減で顔はよく見えない・・できぱきと点滴の残量を確認したり体温を測っている様子、寝ているベッドからその動き回る姿を目で追っているときにふと目にとまった腕の文字・・「いろいろ書いてあるのだ・・」と詠んでいる。荻原氏は、この短歌集の編纂をするにあたって、「さあ、私の短歌の世界へようこそ、じっくりごらんくださいね」といった気持ちで、最初のページにこの句を持ってきてくれたのかな。

p14A「抑圧されたままでいるなよ 僕らは31文字で鳥になるのだ」・・力強く美しい。。青い空を飛んでいく渡り鳥の群れが浮かぶ。「抑圧」に怒りを感じるが、荻原さんはこの句を詠んだとき、「怒り」感情は過去のものだったように思う。けれど「怒り」があった今もあるんだということを自分に言い聞かせるために使っているようにも思う。「怒り」「悔しさ」を昇華する方法の一つとして、31文字で様々なことを表現してひろい大空を駈け廻ろうよ、仲間よ!!と語りかけているのだろうか・・

B「路上音楽家の叫び・・」 作者は路上音楽家の真正面に立っているような気がする。時間は。。21時ころ人口100万人都市の駅前・・金曜日


p15C「挫折などしたくはないが・・・」東京という都会は・・表向きは華やかでキラキラしている、若い子はおおむね東京に憧れを抱く。その実像はいかがなものか。。東京へのあこがれを抱くのは大いに結構、だけどこういう詩から、東京で生きていくことの厳しさを想像することも必要かもしれない・・想像が難しいならば頭の片隅に置いていてもらいたい・・とまもなく高校を卒業する彼を思い浮かべる


2020.12.2

p15D「破滅するその前にさえ美はあるぞ・・ 」太陽が沈む=破滅としてとらえることに驚きを感じるとともに悲しい気持ちになる。私は、夕方の真っ赤な太陽に何度も心を揺さぶられているから。圧倒的な迫力と美しさを感じる。・・破滅ととらえる作者の気持ち・・どんなにか嫌な屈辱的に感じるような出来事があった1日だったのかもしれない。

p15E「ぼくにとってのあなたのごとく黄金に光る太陽夕空にあり」こちらはD句とは違い、沈む太陽を、明るく輝く笑顔のようにとらえている。とてもほっとするし私も笑顔になる。好きな誰かを思って詠んだのだとしたらとても素敵だ。

2020.12.9

p16F「自由な空よ・・」 「あなた」=「自由」 「自由な空」==空を眺めていると時間を忘れる。いつまでも飽きずに眺めていられる。空の様子は刻々と変化する。雲が出ていればなおさらだ(形状は一瞬も同じではない)運転中に空を見上げるのは厳禁だ。せいぜい雨が降りだしたとか確認するくらい。。ぼーっと空を見上げてたらあっという間に追突事故だ。・・私たちはいつもなんやかんや忙しい。だから空を見上げる時間は貴重だ。空をみるとほっとする・・しばしほっとした気分を味わったあとは、「広いなあ」とか「綺麗だなあ」とか「なーんかどっかに行きたくなってきた・・」と想像妄想は果てしなく広がる、夢も広がるかもしれない・・のびのびした自分になっていく。そして自分がいかに窮屈に生きているかを再確認するのだ。「自由な空」「あなた」というのは、私には、様々な夢を持ち、生き生きと笑顔満開で生きていきたいのだという自分の姿だ。

p16G「更新を続けろ、更新を ぼくはまだあきらめきれぬ夢があるのだ」・・萩原さんはたくさんの夢があったのだろう。この短歌集を出すことも夢の一つだったと思う。不自由な日常生活が続くと、疲弊ばかりを感じ、夢なんて忘れてしまう。「駄目だよ、頑張ろうぜ」と萩原さん自身に、またそれを見た読者に「更新を続けろ・・」という短歌にしてエールを送っている。声に出してよむと、力が湧いてくる












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2020年12月04日

12/3に借りてきたもの

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CIMG3686.JPG  CIMG3687.JPG  CIMG3688.JPG
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2020年12月02日

三島由紀夫「命売ります」

2020.12.2 水 12/5読了

CIMG3682.JPG115「命売ります」


コピーライター羽仁男27才、睡眠薬自殺に失敗。会社をやめ、失敗はこりごりだけど死にたい気持ちは変わらないので「命売ります」と新聞広告をだした。訪れる依頼人たちの要求に淡々と応じていく。結果、依頼人は救われ、羽仁男は生き続け、おまけに金持ちになる。・・・「人生は無意味だ」と言いながら、飄々と生き続けていく。羽仁男はサラリーマンとして働いている時のほうが死んでいた。。と思う「物事をあんまり複雑に考えるのはよしなさい、いつでも死ぬ気でいると、人生は単純浅薄です(p159)」と依頼人に話してみたり・・・・「僕は君になんか命を売った覚えはないよ、僕の命はぼくのものだよ」と共に死のうという女性に言うようにもなる・・・緊張感をもって読んでたのに・・最後の羽仁男の有様は・・「こうなるのか」と膝から崩れ落ちる感じで、苦笑とともにおしまい。「死ぬ」という単語が何度も繰り返される割に、じめっとしてた気分にならないなあと思っていたけど最後まで読んで納得。羽仁男がその後どうなるかはわからないけれど、「死にたくない」という気持ちに変化していく過程を面白く読んだ。文庫本の帯は「こんな面白い作品、ほっといていいわけない」。

★★★

コピーライター羽仁男27才、睡眠薬自殺に失敗したのち、会社をやめ「命売ります」と新聞広告をだした。

p11. 「自殺をしそこなった羽仁男の前にはなんだかからっぽな素晴らしい世界がひらけた」

(からっぽ=素晴らしい  ふむ・・)

p12 「それにしても、新しい人生というのはなんとがらんとしているのだろう、まるで家具のない部屋のように」

1.やってきたのは「舌をシューシュー言わせる」老人。外をほっつき歩く3度目の妻岸るり子23才を殺してほしいというもの。


p47 「彼は一度死んだ人間だった。だからこの世になんの責任もなければ執着もないはずだった。彼にとって、世界とは、ゴキブリの活字で埋まった新聞紙に過ぎなかった。

P54 2. 「ひっつめ髪の中年の一向にぱっとしない女が立っていた」  図書館勤務。

P73「50万円で薬の実験うけあう。但し男性」

40万円で命をうり、薬を飲んだ羽仁男は、もうろうとした状態でピストルで頭を打ちぬこうとした瞬間、命を買った図書館勤めの女がピストルをうばい自分の頭を打ちぬいて、男の身代わりになって死んだ。なにもピストルを奪うだけでよかったのに、なぜ自殺したのか。それは図書館女が羽仁男を愛し始めてしたから。。。。(全く理解できない・・本気で作者がそう思う女がいると考えているとしたら、女性を馬鹿にしてる、下等なものとみなしているのかなと思う)

p76「世界が意味があるものに変われば、死んでも悔いないという気持ちと、世界が無意味だから死んでもかまわないという気持ちとはどこで折れ合うのだろうか・」
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ジェーンスー「相談は踊る」「女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり」「生きるとか死ぬとか父親とか」

2020.11.30〜

116.相談は踊る(2015年)相談者の横に座って「どした?」から始まって、少しづつ深堀していって、一緒に考えつつ、最後、ずばっと結論を言われたときには・・・気持ちいいぃと思わず声をあげる。誰にでもできることじゃない。スーさんは、愛と好奇心にあふれてる人なんだなあ。相談04は私的には受け入れがたいけど、そーかそういう手もあるのかと唸ってみたり・・最後までいろいろ楽しめた。

2020.11.13

CIMG3638.JPG104「女の甲冑、着たり脱いだり毎日が戦なり」

長い題名だ( ;∀;) 43才、女性。ファッション食生活趣味仕事恋愛etc。。年を重ね経験を積むにしたがって、価値観や考え方嗜好などの変化するするもの、したもの、やっぱり43才現在では受け入れられないものなどついて、誠実に丁寧に書かれている。赤い口紅白シャツ、レギンス、TRFと10代20代には??だらけの話で大笑いさせつつ・・後半は少し難しめの考察話が続くけどといちょい笑いも含む。飽きずに読了。加齢は数字が増えていくことで誰にでも平等だけど、経験の積み重ねで、加齢の結果は一人ひとり違ってくる、スーさん言うところの「理想と現実との今日の落とし前の付け方」の参考書になるんじゃないかな。


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2020.11.11

ここ2ヶ月くらいラジコでジェーンスーさんパーソナリティの番組を聞いている。あら面白いと聞いているうちに習慣になった感じ。

父の住まいの賃貸料1年分支払いのために「父のことを書くよ」と了承を取って書いたというところに興味を惹かれて読んでみた

●2016年、父77才、娘42才 正月は18年前に鬼籍へ入った母の墓参りと決まっている・・ところからはじまる。

スーさんは一人娘で経済的に大変裕福な環境の中、両親の愛情もたっぷり受けて成長した。そうすると、世間知らずのおっとりとしたお嬢様にもなりえたはずだけど、スーさんは違った。父は大変モテた男性のようで愛人もいたようだし、母はスーさんが24才のときに、ガンでなくなってしまう。父の事業の失敗で、思い出がいっぱいつまった実家は売却することにもなる・・と他多分数々の荒波にもまれた結果、自己中で高慢ちきのお嬢様にはならずに、ラジオから流れる声はさばさばしてるけど、温かみを感じるスーさんとなって、毎日リスナーを楽しませてくれるんだなと思う。

エッセイ集「生きるとか死ぬとか・・」は大変読み応えありで、父のことのみならず、母の体調悪化〜手術入院〜が克明に描かれている。同時に父親の入院等、当時のスーさんの行動、他ケアハウスで晩年を過ごしていた叔母との交流〜死他親族の話も盛りだくさん。
「生きて死ぬということは一大事業なんだ」とつくづく思う。

父の子供時代の戦争経験が父の人生観に影響を与えていて、さらに古い時代の男尊女卑の考えも浸透している等々、今後の時代においては絶滅危惧種ではないかと思うような父。だから記録しておくことはとても貴重で、何年かのち「昔はこんな人間たちがいたんだよ」歴史書としても読めるんじゃないかしらとまで思った次第(ちょっと大げさかな)。


2020.11

えっつ読んでたんだ・・( ;∀;)・・購入してしまった CIMG3625.JPG







2019.4.29 月

53.「生きるとか死ぬとか父親とか」(2018.5)野心家で女性好きで商売を成功させた父と美人で雑誌編集者だった母のもとで、ジェーンスーが出来上がっていったようだ・・なかなか大変だったなあと想像する。・・前半は面白く読み、後半は飽きちゃった( ^^) _U~~

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2020年11月28日

「吾輩は猫である」

CIMG3654.JPG113.吾輩は猫である

2020.11.28 土

p81 人間というものは時間をつぶすために強いて口を運動させて可笑しくもないことを笑ったり面白くもないことをうれしがったりするほかに能もないものだと思った。

p97 (3) 三毛子は死ぬ、黒は相手にならず、寂寞の感あるが、幸い人間に知己ができたためさほど退屈とは思わぬ。

ジャムをなめるのが好きなようだが、胃に悪いようで大根おろしを引き続きなめる


2020.11.26金

p5〜 吾輩は猫である、名前はまだない(この世に存在し始めたときからの様子から書いている。書生の手の上から書生の顔をみたとき、妙なものだと思った・・・「まるで薬缶だ」・・毛がなくてつるつるしている、真ん中に突起物がある、そうしてその穴から煙をぷうぷう吹く。咽てしまうのにはまいったとある、これが煙草であるということは後から知る。




p32〜
猫はいう「わが主人は、世の中を冷笑したいのか混ざりたいのか・・さっぱりわからぬ。猫は、食いたければ食い、寝たければ寝る、怒るときは一生懸命怒り、泣くときは絶体絶命に鳴く、日記などという無用なものはつける必要もない。主人のように裏表のある人間は日記でも書いて自己の面目を保たねばならぬらしい。猫は日記をつけるひまがあるならば縁側にねているさ」。。「そうだよねえ」と笑いが止まらない・・猫の主人(夏目漱石さんかしら)の描写を読んでいると、「むっつりスケベ」という言葉が浮かんできてこれまた笑える。

p35
「主人の心は吾輩の目玉のように間断なく変化している。何をやっても永持しない男である。そのうえ日記の上で胃病をこんなにしんぱいしている癖に表向きは大にやせ我慢をするから可笑しい。
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2020年11月24日

河合隼雄「いじめと不登校」


CIMG3663.JPG2020.11.24 火 チャへ行く前に読んでみた

2019.5.14 「いじめと不登校」(1997)CIMG2460.JPG
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2020年11月22日

村上春樹「猫を捨てる」「品川猿の告白」「風の歌を聴け」「アフターダーク」「騎士団長殺し」「IQ84(再読)」「海辺のカフカ」「約束された地で」「ねじまき鳥クロニクル」「国堺の南、太陽の西」

2020.11.22 日

CIMG3641.JPG109.猫を捨てる

小学生のとき父親と海に猫をすてに行ったエピソードから始まる(・・捨てたはずの猫は、家に戻っていた!!)2008年に90歳で亡くなった父・・父の体験を会話の中にせよ受け取ったものは、それを引きうけ引き継がねばならない・・エピソードが傷として心の奥にしまっておきたいものだとしても。そんな気持ちから出来上がった本のようだ。さらに大事なことは戦争が個人にもたらす影響の大きさを知らせたい・・真摯に受け取りたいと思う



2020.10.17 土 文学界2019.12より

謝肉祭」「1人称単数」に収められているらしい。僕が出合って一時期親しく音楽の話をして音信不通になった容姿の美しくない女性とのお話。。僕は今は中年なのだけれど、音楽の話をした美しくない(醜い女性)が詐欺犯罪者だったというニュースを見て、大学時代に一度だけダブルデートした容姿の美しくない女子を思い出したという・・「だから何??」とも言えるんだけど、似たようなエピソードなかったかなあとつらつら思う、「容姿は整ってないから一歩引いてしまうけど、話をしてみると魅力的な人っていたなあ、うんいたいた」とか「村上春樹さんは何を言いたいのか、言いたくないのか??」とか、ついつい読み返してしまうとか・・飽きないんだなあ。「謝肉祭」とは僕と美しくない彼女が大好きな曲に挙げたというシューマンの楽曲。「作家生活40周年」という特集記事を読むのも楽しみ

2020.9.29 火 文学界2020.2より

品川猿の告白」「1人称単数」に収められているらしい。大学教授の家で育ち、言葉を話せる猿の話。。どっかで読んだことあるような気もするけど。。まあいいや・・とにかく「あぁ、これこれ!!いいなあほっとする」に尽きる。朝井リョウ「どうしても生きてる」を読んで気分が落ちたあとだったのでほんとーにホッと救われた気分・・お猿さんは「愛が欠かせ燃料」という、そうねその通りだと思うけど、愛が見つからない人見つけられない人はどうしたらいいのと聞きたい



2020.9.4金

81「風の歌を聴け」1979年7月CIMG3489.JPG1970年夏、あの日の風はものうくほろ苦く通り過ぎていった。僕たちの夢は、もう戻りはしない・・群像新人賞を受賞したデビュー作(帯より)

wired、ニムロッドと現代感満載の本を読んでぐったりしたので、ぼーっとしたいなと本棚を眺めて昔の本を再読。「風の歌を聴け」1979年村上春樹デビュー作・・上田岳博弘さんが影響を受けたらしい本で、ぼーっとしたいけどニムロッドから離れてない( ;∀;) 21歳の主人公たち、夏休みの終わりの物語、帯には1970年、ものうくほろにがい夏の出来事・・とある。今の季節に読むのにぴったり!!1970年ってすごく大昔なのに、2020年の今もどこかで、こんな会話がかわされるかもしれないなあ、そうだといいなあ・・と思えるお話・・「人生に絶望する」「人生は空っぽ」等感覚を味わうのはキツイ・・若ければ若いほど苦しいことになるだろうな。私が20代のころは退屈はしたし悩みもしたけどそれを忘れるように大騒ぎしていたなと振り返り、それはそれでそのつけは大きかったりする( `ー´)「人生は空っぽ」いまは「そうね」って思う

p119で大きな古墳を眺めながら、すべてがのみこまれて一体化する感覚を鼠が味わったとはなす下りがあるけれど、これってニムロッドの情報化社会のなれのはて個が溶けて全体に飲み込まれると同じじゃんと発見。「あ、見つけた!!共通点」と面白く感じていた

p125「我々は時の間をさまよう・・風さ」

p135「なぜ人は死ぬの?」「進化してるからさ。個体は進化のエネルギーに耐えることができないから世代交代する。もちろんこれはひとつの説にすぎないけれどね」「今でも進化してるの」「少しづつね」「なぜ進化するの」「・・宇宙全体が進化してるってことなんだ・・結局のところ僕たちはその一部にすぎないんだ・・」「そのエネルギーがどこからきているかは誰にもわからない」・・こんな記述があったんだという驚き

デレク・ハートフィールド出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』(Derek Heartfield 1909年-1938年)は、村上春樹の小説『風の歌を聴け』の中に登場する架空の人物。主人公の「僕」が最も影響を受けた作家として登場する。

言葉に「文章をかくという作業は、とりもなおさず自分と自分をとりまく事物との距離を確認することである。必要なものは感性ではなく、ものさしだ。」「私はこの部屋にある最も神聖な書物、すなわちアルファベット順電話帳に誓って真実のみを述べる。人生は空っぽである、と。」「誰もが知っていることを小説に書いて、いったい何の意味がある?」「宇宙の複雑さに比べればこの世界などミミズの脳味噌のようなものだ。」「私の天気予報が外れると、次の日、隣家の鶏は1オクターブ低く鳴く。」などがある。

p159 「ハイヒールの踵くらいの小さな墓」



https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E3%81%AE%E6%AD%8C%E3%82%92%E8%81%B4%E3%81%91より
1979年4月発表の第22回群像新人文学賞受賞を受けて、同年5月発売の『群像』6月号に掲載された。同年7月23日、講談社より単行本化された。表紙の絵は佐々木マキ。本文挿絵は村上自身が描いた。1982年7月12日、講談社文庫として文庫化された[3]。2004年9月9日、文庫の新装版が出版された。

タイトルは、トルーマン・カポーティの短編小説 "Shut a Final Door" (「最後のドアを閉じろ」)の最後の一行「Think of nothing things, think of wind」から取られた。なお、群像新人文学賞応募時のタイトルは「Happy Birthday and White Christmas」あった。この言葉は表紙の上部に小さく書かれている。

当時の村上春樹と同じく1978年に29歳になった「僕」が、1970年8月8日から8月26日までの18日間の物語を記す、という形をとり、40の断章と、虚構を含むあとがきから成る。「鼠三部作」の1作目[注 3]。

2005年時点で、単行本・文庫本を合わせて180万部以上が発行されている。


p13〜「虫唾が走る」「金持ちなんて・皆・糞くらえさ」。。自宅がかなり金持ちの鼠は言う。(鼠)「僕のせいじゃないさ」(僕)「いやお前のせいさ」鼠の言い分にも一理あるのだから「お前のせいさ」と言った僕は嫌な気分になる。
僕と鼠が出会ったのは3年前、大学に入ったころ



★★

2019.2.4〜 18・「アフターダーク」(2004)CIMG2263.JPG

アフターダーク出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


2004年9月7日、講談社より刊行された[1]。装丁は和田誠。写真は稲越功一。表紙と扉には「afterdark」という英題が記されている。2006年9月15日、講談社文庫として文庫化された。
村上は執筆のきっかけのひとつとして、ロベール・アンリコ監督のフランス映画『若草の萌えるころ』(1968年)を挙げている[注 1]。
作中には村上が表現する、深夜の都会という「一種の異界」が描かれている[注 2]。全18章において、具体的に23時56分から6時52分まで、一夜の不可逆的な時間軸の出来事として(各章、および物語の中にアナログ時計が描かれ、それぞれの物語の開始の時間を示している)、三人称形式と共に、「私たち」という一人称複数の視点から複数の場面(マリ、エリ、高橋、白川、カオルなどの様子)を捉えつつ物語は進む。しばしばその「私たち」は自意識を持つ語り手となるのが特徴である。
『ニューヨーク・タイムズ』のブック・レビューにおける「2007年注目の本」の小説部門ベスト100に、本書の英訳版が選出された[4

時刻は真夜中近く。彼女はずいぶん熱心に本を読んでいる。様々な種類の人間が深夜の「デニーズ」で食事をとり、コーヒーを飲んでいるが、女性の一人客は彼女だけだ。
入り口の自動ドアが開き、大きな黒い楽器ケースを肩にかけた若い男が中に入ってくる。「君は浅井エリの妹じゃない?」 彼女は無言だ。男は続ける。「君の名前はたしかユリちゃん」 彼女は簡潔に訂正する。「マリ」
部屋の中は暗い。しかし私たちの目は少しずつ暗さに慣れていく。美しい女がベッドに眠っている。マリの姉のエリだ。部屋のほぼ中央に椅子がひとつだけ置かれている。椅子に腰かけているのはおそらく男だ。
マリに話しかけた男が立ち去ると、金髪の大柄な女が店内に入ってくる。女はマリの向かいのシートに腰を下ろす。「タカハシに聞いたんだけど、あんた中国語がべらべらにしゃべれるんだって?」
女の名はカオルといい、ラブホテル「アルファヴィル」[注 3]のマネージャーをやっている。カオルはマリに通訳を頼みたいという。「アルファヴィル」の部屋では、客に殴られ身ぐるみはがれた中国人の娼婦が声を出さずに泣いている。娼婦の名は郭冬莉(グオ・ドンリ)。マリと同じ19歳だ。
カオルは従業員のコオロギとコムギとともに防犯カメラのDVDを調べ、殴った男の映像を見つけ出す。
「アルファヴィル」の防犯カメラに映っていた男は、同僚たちがみんな帰ってしまったあとのオフィスでコンピュータの画面に向かって仕事をしている。
午前3時。「すかいらーく」でマリが一人で本を読んでいると、高橋が店に現れる。
エリはまだ眠り続けている。




2017.12.25(火)「女のいない男たち」再読

2017.10.10
村上春樹氏のノーベル文学賞遠のいた? 文芸評論家・川村湊氏「少なくとも7、8年後」
スポーツ報知
日系の英国人作家カズオ・イシグロ氏(62)が今年のノーベル文学賞受賞者に決定してから一夜明けた6日、受賞には至らなかった日本の作家・村上春樹氏(68)について、文芸評論家の川村湊氏は「村上さんの受賞は遠のいたと思います。少なくとも7、8年後でしょう」と分析した。
 昨年の著書「村上春樹はノーベル賞をとれるのか?」でイシグロ氏受賞の可能性を明記していた川村氏は「驚きはないですね」と感想を述べながら「村上さんも受賞を争ったと思いますけど、スウェーデン・アカデミーは昨年、ボブ・ディランを選んで一部で批判されたので、今回は文学の王道たるイシグロさんを選ぼうと思ったのではないでしょうか。世界的には村上さんはエンターテインメント作家と見られています」と選考経過を読む。
 ノーベル文学賞は、国籍や言語によって「持ち回り」の周期があるとされる。川村氏は「続くことは過去に一度もありません。今回、23年ぶりの日本出身作家ですから、日本人作家は当分ないでしょう」とみている。アジア人としても、直近の受賞は2012年の中国・莫言氏。その前は00年の高行健氏(中国)。昨年のディランは米国人として23年ぶりの受賞だった。
 イシグロ氏は、ロンドンの出版社で2度目の会見に臨んだ。親友でもある村上氏の名前を挙げて「他の偉大な作家が受賞していないのは少し罪悪感を覚える」と複雑な胸中を吐露しながら「ディラン、私となったので、次は春樹さんに取ってほしい」と期待を口にした。
 三浦春馬(俳優。イシグロ氏原作のドラマ「わたしを離さないで」に出演)「独自の世界観の中で命の煌(きら)めき、希望を持つことのかけがえのなさを学ばせていただいたことを懐かしく、そしてあらためて光栄に感じます。これからも作品たちが、世界中の人々に愛され続けることを願っています」

★★★★


2017.7.3 112.「ノルウェーの森」(1987年)再読・・
p85・・「自分がやりたいことをやるのではなく、やるべきことをやるのが紳士だ」
p385・・・「・・・放っておいても物事は流れるべき方向に流れるし、どれだけベストを尽くしても人は傷つくときは傷つくのです。人生とはそういうものです・・

2017.6.21 106「国境の西、太陽の南」(再読)

2017.6.6〜2017.6.20.。「ねじまき鳥クロニクル」(再読)

2017.5.5 86.「約束された地で」

2017.5.1〜5/4 85.「海辺のカフカ」再読・・・『海辺のカフカ』(うみべのカフカ)は、村上春樹の10作目の長編小説。 ギリシア悲劇と日本の古典文学を下敷きにした長編小説であり、フランツ・カフカの思想的影響のもと[注 1]ギリシア悲劇のエディプス王の物語と、『源氏物語』や『雨月物語』などの日本の古典小説が物語の各所で用いられている。20代後半から30代前半の主人公が多い村上小説にしては珍しく、15歳の少年「僕」が主人公で、不思議な世界を自ら行き来しながら、心の成長を遂げていく物語である。また本作は『ねじまき鳥クロニクル』からの暴力、戦争といったテーマが引き継がれており、生々しい残虐なシーンも同様に登場する。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B5%B7%E8%BE%BA%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%95%E3%82%AB

2017.3.23(木)

昨日から61「海辺のカフカ」を読んでいる(^^)/・・CIMG1498.JPG

2017.3.20(月)
IQ84を再読書中・・最終章(10月〜12月)へ来た・・

「牛河」氏は嫌悪する以外の感想を持てない。吐き気がするほど嫌いだ( ;∀;)

2017.3.13(月)〜

IQ84を再読書中

◆新潮文庫 BOOk1-前編
p205・・「常識を働かせ、しっかり目をあけていれば、どこが最後かはおのずと明らかになる」

p294・・・「深田」について・・能弁すぎて自分の言葉に酔ってしまう傾向があり、深いレベルでの内省と実      証に欠けるところも見受けられた。

p299・・・「・・じきに世界が終わるというのは、睾丸を思い切りけられた時のようなものなのかしら」
      「・・・そこにはただ深い無力感しかないんだ。暗くて切なくて救いがない・・」

p307・・・「歳の問題ではありません。これは生き方そのものの問題です。常に真剣に自分の身を護る姿勢が
      大事なのです。攻撃を受けることだけに甘んじていてはどこにもいけません。慢性的な無力感は人      を蝕み損ないます。」

◆新潮文庫 BOOk1-後編(4月〜6月)

P93・・・「一人でもいいから、心から誰かを愛することができれば、人生には救いがある。たとえその人と一      緒になることができなくても」
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★★★

2017.3.1〜3/9・・・1週間もかかってしまった・・1000ページ2冊!!!長っつ。村上春樹さまだから許される出版ではないだろーか!!!絶対売れるぜって前提の企画だ

騎士団長殺し
posted by りょうまま at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年11月16日

凪良ゆう「流浪の月」

CIMG3639.JPG105.凪良るう「流浪の月


2020.11.16

更紗 9歳小4.佐伯文19歳大学生。・・6月から8月2か月間ともに過ごした。15年ぶりに再会した二人は・・と
面白く夢中で読んでいたのだけど、ちょうど半分のところで、物語の背景には育児放棄性暴力DVストーカーなど。。があるのだが、これらを小道具にして、おとぎ話とも感じられるような物語が作られていることにすごく嫌な気分になってしまった・・後半は更紗の骨太な部分も出てきて成長物語としても読めるけど、なんだかもやっとしたまま読了

◆「事実と真実は同じではない。ひとつの物ごとに対する主観と客観は大きく違うことがある。出来事にはそれぞれの解釈があるだけだ」

◆「私はひとりになったけどそれが何ほどのことか。誰かと一緒にいてもわたしはずっとひとりだったじゃないか」

家内更紗 9歳小4.佐伯文19歳。・・6月から8月、ともに過ごした・・結果は誘拐事件となり、更紗は児童養護施設で高校卒業まで過ごし、24歳に今、恋人の亮くんと暮らしている。更紗は文のことを忘れたことはない。「優しい人、教科書みたいに全部がきちんとした人、細くて長くて白いカラーの花みたいな人(p84)」「おばさんの家に帰るくらいなら、死んだほうがマシだった。文のうちはとても安全で居心地が良かった p86」  15年たって  「ねえ文、あなたは今どうしてる?」

p97「



凪良 ゆう(なぎら ゆう)は、日本の小説家。滋賀県生まれ。もともとは漫画家志望だったが[1]、「銀河英雄伝説」の二次創作にはまった[2]。執筆活動に入ってからは、ボーイズラブを10年以上書き続ける一方で、ボーイズラブ以外の作品も執筆している。一貫しているのは「どこまでも世間と相いれない人たち」を書いてきたことだという[3]。

2006年、「小説花丸」に掲載された中篇「恋するエゴイスト」でデビュー[4]。2007年、『花嫁はマリッジブルー』が初著書となる。2020年、『流浪の月』で第17回本屋大賞を受賞[5]

作家の読書道 第214回:凪良ゆうさん
引き離された男女のその後の時間を丁寧に描く『流浪の月』が大評判の凪良ゆうさん。もともとボーイズラブ小説で人気を博し、『神さまのビオトープ』で広い読者を獲得、新作『わたしの美しい庭』も好評と、いま一番勢いのある彼女ですが、幼い頃は漫画家志望だったのだとか。好きだった作品は、そして小説を書くようになった経緯とは。率直に語ってくださっています。
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2020年11月15日

田丸雅智「夢巻」

CIMG3640.JPG106「夢巻
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おれの中の殺し屋

CIMG3642.JPG108.ジムトンプソン「おれの中の殺し屋
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2020年11月11日

「鍋の中」

CIMG3634.JPG 102.鍋の中

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2020年11月09日

サキ短編集

CIMG3623.JPG サキ短編集
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遠野遥「破局」

破局』芥川賞受賞インタビュー

遠野遥「破局」書評 自分をも突き放す虚無の奥には 評者: 武田砂鉄 / 朝⽇新聞掲載:2020年08月01日

 他人がよろしくない出来事を起こすと、あんなことをする人だとは思わなかったなどと言う人がいるが、他人がどんな人かを把握しているという認識に驚く。人格なるものは常に不安定で、瞬間ごとに変化していくはず。つまり、自分でさえ、自分のことを把握することなんてできやしない。
 第一六三回芥川賞を受賞した本書は、母校の高校ラグビー部でコーチをしつつ、公務員試験の準備に励む大学四年生・陽介の一人語りで進む。政治家を目指す彼女の麻衣子と、お笑いライブで出会った灯(あかり)との間で気持ちが揺れるが、その波動は曖昧で捉えにくい。
 吐き出した言葉を、次の瞬間に疑い始めるような思索が反復するが、それが物語の凹凸を作り出すことはなく、むしろ平坦に続く。
 「私はもともと、セックスをするのが好きだ。なぜなら、セックスをすると気持ちがいいからだ」
 性欲だけでなく、欲に動かされる自分を客観視し、今の時代ってこんな感じでしょ、と言わんばかりに社会の規範を自らにぶつけ、言動を具体的に制御する。正しい人間と査定されることを望んでいるわけではないが、その手の査定に率先して理解を示していく。
 「私は、チーズバーガーを食べるはずだった。ところが、急に魚のバーガーが私の心を捉えた」
 この一文だけを引くと、あたかも英語の教科書の例文を訳したかのようだが、こういったスムーズな思考の連結に、細かなヒビが入っている。砂利のような思考の粒が挟まり咀嚼(そしゃく)を拒むが、いつしか、その砂利ごと味わえるようになる。
 陽介は、やたらと肉を食らう。突き放すように食う。他人に対しても、そして自分に対してもそんな態度だ。引き寄せては放り出す。価値を固定しようとする動きから、逃れようとする。どことなく虚無感に貫かれており、その虚無の中で何かしらが蠢(うごめ)いていることはわかるのだが、その正体をいつまでも発見させない。
    ◇
とおの・はるか 1991年生まれ。女装を始めた青年が主人公の『改良』で2019年に文芸賞。本作品で芥川賞。



2020.11.7〜11/9

101「破局」2020年上期163回芥川賞

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公務員志望で着々と準備を進めている「いい私立大学」に通う陽介の就活終盤に起こった出来事・・p105「〜悲しむ理由がなかった・・」というくだりが印象的。不気味だけど物悲しい。太陽がさんさんと降り注ぐ白い箱の中に4人の男女がポツンポツンと離れてただ立っているような絵柄が浮かぶ。

p105「私は自分で稼いだわけではない金で私立のいい大学に通い、健全な肉体を持っていた・・悲しむ理由がなかった・・つまり悲しくないということだ

★★★

私を阻むものは、私自身にほかならない――ラグビー、筋トレ、恋とセックス。ふたりの女を行き来する、いびつなキャンパスライフ。28歳の鬼才が放つ、新時代の虚無。

【第163回芥川賞受賞作】
選考委員絶賛!
スポーツによって他者を滅ぼし、同時にセックスによって他者から滅ぼされてゆく展開は見事。新しい才能に目を瞠らされた。――平野啓一郎
ほとんどゾンビ化している人間たちによる群像劇。この作者は、きっと、手練(てだれ)に見えない手練になる。――山田詠美
「私」は嫌味な男だ。にもかかわらず、見捨てることができない。社会に対して彼が味わっている違和感に、いつの間にか共感している。もしかしたら、恐ろしいほどに普遍的な小説なのかもしれない――小川洋子

著者
遠野 遥 (トオノ ハルカ)
1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。東京都在住。2019年『改良』で第56回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『破局』で第163回芥川龍之介賞を受賞。

http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309029054/

★★★


候補者 遠野遥 男28歳
選考委員 評価 行数 評言
平野啓一郎 男45歳 ◎ 28 「私が推したのは『破局』だった。爽快な小説ではないが、他者への共感能力を欠き、肉体的な欲望(スポーツとセックス)以外は、完全に“自律的に他律的”とも言うべき主人公の造形は、一個の現代的な典型たり得ている。」「主人公が例外的に“自律的に自律的”であったスポーツによって他者を滅ぼし、同時にセックスによって他者から滅ぼされてゆく展開は見事で、「かくれんぼ」の効果的な使用など、各部が緊密に結び合って全体を形作っている。」
吉田修一 男51歳 △ 21 「わりとよくある就活ものの青春小説だと思うのですが、そこはかとなく新しい時代の香りが漂っていて、定型的な物語が逆に新鮮に感じられたような気がします。」「個人的には本作を「若い依存症患者たちの物語」として読みました。(引用者中略)いろいろな依存が出てくるなか、主人公が抱えた「常識・マナー依存」が一番恐ろしい。」
松浦寿輝 男66歳 ■ 36 「カミュの『異邦人』や丸山健二氏の初期作品を思い出させる、乾いたハードボイルドな文体が堂に入っており、抑制された心理描写がかえってこの主人公の不穏な内面をなまなましく暗示する。」「底流しつづけていた「不穏」が最後に暴発するが、この「破局」にはしかし意外に衝撃がない。取り返しのつかないカタストロフというより、若さの無思慮ゆえのちょっとした失態といった程度にしか読めない。」
小川洋子 女58歳 ◎ 31 「二重丸をつけて臨んだ。正しさからはみ出した奇妙な邪悪を描く小説は珍しくないが、『破局』は正しさへの執着が主人公を破綻させる点において、特異だった。」「彼は嫌味な男だ。にもかかわらず、見捨てることができない。社会に対して彼が味わっている違和感に、いつの間にか共感している。もしかしたら、恐ろしいほどに普遍的な小説なのかもしれない。」
島田雅彦 男59歳 △ 16 「「ラガーマンがストーカーやファシスト、ゾンビ、自粛警察になったら」という設定で読むと、不愉快極まりない。おそらくこの不愉快な読後感は、無知とゆがんだ正義感と過剰な体力でスクラムを組まれたら、絶対押し切られるという不安とセットになっている。」
山田詠美 女61歳 ◎ 14 「ほとんどゾンビ化している人間たちによる群像劇、と読んだのは、私だけだったようだ(ほら、走ってタックルするのは、ラグビーかアメフトかゾンビだし)。そんな勝手な読み方をしたせいか、私にとって一番おもしろかったのが、これ。」「この作者は、きっと、手練に見えない手練になる。」
川上弘美 女62歳 △ 11 「表現しようとしていることと、言葉の間に、美しい相関関係があり、その相関関係は一つの完成した数式で表せる、そんなふうに感じました。その意味で、この小説も検算ができるのかと、二度三度読んでいったのですが、いつの間にか検算ができなくなっていた。興味深いです。」
奥泉光 男64歳 ■ 13 「主人公は「欠落」を抱えた人間である。だからこそかれは世間の通念に過剰に従おうとするので、そのアイロニーが笑いを生んでおもしろい。が、かれの「欠落」とは、しかしいったい何なのかと、思考を誘う力が弱い感じがした。」
堀江敏幸 男56歳 ○ 24 「ゴールまでの距離感がしっかりしている作品だった。終着点の不意打ちを活かす加速にも無理はない。」「トライを決めない無意識の節度と、見えない楕円球を手放したまま警官の頭越しに見える空の抜け具合に、敵と味方の言葉の呼吸がうまくかみ合っていた。」https://prizesworld.com/akutagawa/jugun/jugun163TOH.htm続きを読む
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2020年11月04日

又吉直樹[「人間」「火花」

https://prizesworld.com/akutagawa/jugun/jugun153MN.htm 芥川賞選評


又吉直樹はなぜ小説を書くのか、小説は世界を変えられるのか?



2020.11.2 月〜11/4


99.人間 2019.10出版

2020.11.6 金

なにを書きたいのかわからず、何度も読み続けるのが嫌になったが、どうにか最後まで読んで、やれやれ面白かった・・といったところ。
途中、永山=影島=又吉さん。。じゃないかと思うことから逃れられず、今もそう思っている。

主人公永山は、漫画と文章を書いて生計をたてている(ようだ)。気難しい人間だと言われている。永山は絵を描くことが大好きだったが、小学校低学年時の教師の一言(奇をてらうな、普通に描け等・・)傷つき、自由に絵が描けなくなった。(どんなにかつらかったろう)。絵を描くことは恥ずかしいけど、漫画ならいけるかもしれないと、漫画を描き始め、高校卒業後、表現者たちのたまり場となったハウスで生活し、デビュー作となった作品は、酔っぱらって寝ている間に飯島先輩とめぐみによってまとめられた作品だった。その事実を知らされ傷つき・・かもやもやしたまま38才となる。・・そのころ、芸人影島が作家としても活躍しはじめ、彼が昔のハウス仲間だったと気づき、永山の停滞していた生活は動き始める・・。

才能=生まれ持った、優れた能力・・永山や影島たち若者はハウス(=井戸)から宇宙をみて、宇宙にでると、ボコボコにされうちのめされ傷つけられる。。ぼこぼこにされた人間は、さて、どうする、どうすればいい、どうすればよかったか・・と逡巡する・・(読んでいてくたびれるはずだ)・・

影山は永山の「罪状=凡人Aの才能を信じていること」という言葉について、逆説的に「自分は才能がある」と言っていることだという。「自分の描きたいこと(表現したいこと)を描けば(表現すれば)いいじゃないか」という励ましのように感じる。

又吉さんの小説には本当にへんてこな人たちがいっぱい出てくる。北海道育ち、東北地方暮らしの私には新鮮だ。けれど、こんな人間がいっぱいいるとこで生きていけないとつくづく思う。ともあれ、又吉さんがまた小説を書いたら、また「理解できない」と言いながら読むことは間違いない

★★★

読了後、新聞をめくっていたら、「人生案内」が目に留まった。この日のお悩みは20代女性からで「趣味で表現しているものをツイッターであげているが、あまり評価されないこと(いいね!の数のことかなと想像)が哀しいし、憤りも感じる」・・その回答は「評価より前に、自分を主語にして、目標を決め、少しづつ進んでいきましょう・・・他人が何を求めているかがわかるようになり求めている内容を相手に提供できてはじめて評価してくれるようになるのです」だった・・・今までになく納得感が大きかった。これって、「人間」を読了した影響に違いないと思ったし、回答に納得できたことが嬉しかった。読書っていいな。

★★★★

仲野太一(イラストレーター)はぼく(永山)に「お前は絶対になにもなしとげられない」といった(呪いの言葉だ。仲野くんはなぜこんなことを永山にいうのだろう)

ぼくは 38才の誕生日に「自分が生きてきた38年間は嘘ばっかりで、からっぽだったのかもしれない」と思う (直前まで「夏物語」を読んでいたせいで、だからなんだよ!!と悪態をつきたくなる・・('ω'))

しかし・・p5「踏むことのなかった犬のクソみたいな人生(笑)」という言葉は、芸人さんならではの言葉ではないかと思い、続きを読もうと思う。・・95「吐くことのなかったゲロの名残りみたいな人生」「踏んだけど気づかなかった手製の詩集みたいな人生」

永山と仲野の出会いは19才、永山は一人欠員がでたという飯島仲野田村がすむハウスに住むことになった。永山は家賃が3万円と安かったのが魅力ではあるが、それ以上に刺激がほしかったのだと回想している・・p14「東京に行けば新しくて楽しい日々が待っているという考えは幻想にすぎず、代わり映えのしない毎日は確実に自分を疲弊させた。そんな日常に変化をもたらしたかった」

絵本作家を志している名古屋出身のめぐみに会った

p23仲野が世間から評価されても自分にとってはどうでもいいことだった

ハウスの住人やそこに出入りするひとのほとんどが上京者で創作を通して何者かになろうとしていた。

p26 飯島や作業員への後ろめたい気持ち

p47「不気味、そういうはみ出した感覚がないと創作するのって難しい。常識があってさらに面白い人なんてただのすごい人。永山くんてそう見せようとする潔癖さはあるけどできとらんのよ」とめぐみは言う








2020.9.25 金

3回目は129ページでダウン・・ますますつらい話に展開していくから。・・芸人の話とあって理解できない箇所や疑問も多々あるのだけれど、売れない芸人・神谷徳永大林山下と神谷さんを好きだった真樹さんの・・苦しみくやしさ悲しみがみっちりつまった話。p120の「俺達がやってきた100本近い漫才を富谷は生まれた瞬間に超えた」なってセリフには叫びだしたい気持ちとなる(徳永も叫びたいと書いてある)今のページで神谷は32歳徳永28歳、出会ってから8年がたち伝記ノートは10冊以上になった。。時は流れ環境も変わる、いつまでも20歳のままではいられないのだ。。130ページ以降斜め読みになってしまいそうだけど、きっとまた再読すると思う。

2020.9.24 木

3回目くらいかな89.「火花」2015年 153回芥川賞受賞作

神谷さんは徳永に「お前は静かに観察する目を持っている」といい「俺の伝記を書け」という。

漫才とはなにか。。二人で究極の面白い話をして、お客さんを笑わすこと(笑われることではない)。強烈な個性が立つことでもなく話芸がすぐれていることでもない・・と書いてある
「究極の面白い話」をするためにどうしたらいいかを考え試行錯誤ているのが神谷さんや徳永のような芸人さんたちということか。
徳永は他者とうまくつきあうことが苦手だ(そもそもうまくつきあうってどういうことなんだろ)ぶっきらぼうで斜に構えてる付き合いづらい奴とか退屈で面倒な奴とみられがち。神谷さんはそんな徳永を面白い奴と思ってくれた。そこに徳永は、依存してしまった、神谷は自分と同じタイプの人間だと思っていた・・しかし徳永は気が付く、神谷さんは人とうまくつきあえる人だけど、うまく付き合えない人というキャラを選択しているのだと。・・絶望する。私だったらここで付き合いをやめてしまう・・しかし徳永は神谷さんとつきあうことをやめない。。ここで二人のつきあいが終われば神谷さんのその後はちがっていたんじゃないかと思った・・どうかな。続きを読もう・・

相方の山下は中学の同級生。「漫才をやるために上京してきた俺たちに、漫才より優先すべきことなどない」という徳永との間に温度差がある。p71山下は3つあやまることがあるといったが2つしか出てこなかった。3つ目は「やめたい」だったのではないか。

なぜ神谷さんはお金もないのに徳永に飯をおごるんだろう。
なぜ徳永はいちいち自分の行動や考えを間違ってるんじゃないかとか軽い人間だとか否定形で表すのだろう

p96「気づいているかいないかだけで、人間はみんな漫才師である」 神谷理論

徳永、神谷さんにあいたくなるのは概ね自分を見失いかけた夜だった

神谷さんは32歳、徳永は28歳、伝記ノートは10冊以上になった
p123「神谷さんは徳永をキャンパスにして自分の理論を塗り続けているのかもしれない」
神谷さんは、師匠としたってくれる徳永のおかげで、理想は高いままで生き難くなるほど幻想が巨大化している
負けを負けと認められなくなっている

真樹さんとのエピソードのシーンはジーンとする。。真樹さんと最後にあって10年後、真樹さんは幸せそうに微笑んでいたというシーン。

★★★


『火花』(ひばな)は、お笑いタレントの又吉直樹が書いた初の中編小説。

初出は『文學界』2015年2月号(文藝春秋)。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作[1]、第153回芥川龍之介賞受賞作。

2016年にNetflixと吉本興業によってネット配信ドラマとして映像化され[2]、翌2017年にはNHK総合にて、前年にNetflixにてネット配信されたものの再編集版が放送開始(後述)。

2017年2月14日、板尾創路監督により映画化されることが発表された。同年11月に公開[3](後述)。

2018年、観月ありさの主演で舞台化[4]。

出版の経緯
文藝春秋発行の『別册文藝春秋』編集者であった浅井茉莉子が2011年に、プライベートで文学フリマを訪れていた又吉と出会ったことで小説を依頼するようになり、短編小説を2作発表。浅井が2013年に『文學界』編集部へ異動したのに伴い新作の執筆を依頼し[5]、2015年2月号に掲載された[6]。発売前から「タレントが純文学作品で主要文芸誌デビュー」と話題になっていたが[7]、発売初日の1月7日にインターネット各書店では軒並み品切れ状態となり、8日に7000部、9日にはさらに2万3000部の再増刷が決定し[8]、累計は4万部に達した[9]。『文學界』の増刷は1933年の創刊以来、資料に残る範囲で初めてである[10]。又吉自身は文芸誌での連載作品がここまでの注目を集めるとは思っておらず、作品の反響に戸惑ったという[11]。

2015年3月11日に同社から単行本として発刊された[12]。装画は西川美穂で、彼女の2011年の絵画作品『イマスカ』が又吉自身の即決により採用された[13]。装丁は大久保明子。

2015年8月時点で、単行本の累計発行部数は239万部を突破した[14]。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を抜き、芥川賞受賞作品として歴代第1位[15]、文藝春秋刊行物として歴代第2位の単行本部数となった[16]。また、電子書籍版は10万ダウンロードを突破し、文藝春秋刊行物として歴代第1位となった[17]。2017年2月時点では、累計発行部数は単行本が253万部、文庫本が30万部[18]。

芥川賞受賞作2作品を全文掲載し、受賞者インタビューや選考委員の選評も掲載される『文藝春秋』9月特別号(8月7日発売)は110万3000部と「異例」の発行部数となった[19][20]。同誌の歴代第2位の記録となる(第1位は、綿矢りさ『蹴りたい背中』、金原ひとみ『蛇にピアス』の掲載された2004年3月号の118万5000部)[21]。

2015年8月21日に芥川賞贈呈式が開催され、又吉はあいさつで、執筆活動と芸人の両立について「どっちが上ではなく両方必要」と述べた[22]。

又吉は、出身校の関大北陽高校(大阪市)のサッカー部に、芥川賞の賞金100万円で製作したユニホームを寄贈した[23]。

2016年6月3日、台湾の出版社の三采文化(さんさいぶんか)社より、台湾での翻訳版の発売を開始[24]。

2017年5月、中国の人民文学出版社より中国での翻訳版を発行。翻訳者は神戸国際大学の毛丹青教授。同年6月に上海で行われた記念イベントに又吉本人が出席。[25]

あらすじ
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2018年12月)(使い方)
売れない芸人・徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷と電撃的な出会いを果たす。徳永は神谷の弟子になることを志願すると、「俺の伝記を書く」という条件で受け入れられた。奇想の天才でありながら、人間味に溢れる神谷に徳永は惹かれていき、神谷もまた徳永に心を開き、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。

登場人物
徳永(とくなが)
本作の主人公。お笑いコンビ・スパークスのメンバー。
熱海の花火大会で、神谷と出会い、弟子入りを志願する。
神谷(かみや)
お笑いコンビ・あほんだらのメンバー。
天才肌で奇抜な発想を持ちながら、人間味に溢れているが、人付き合いが悪いため、他の芸人の間では悪名高い。
山下(やました)
徳永の相方。徳永とは、中学時代からの友人。
大林(おおばやし)
神谷の相方。
喧嘩っ早く、かつては地元で不良と恐れられ、徳永が住む隣町でも有名な存在で、神谷共々芸人の間で悪名高いが、情に篤い。
真樹(まき)
神谷と同棲している女性。
徳永からは、恋人だと思われていたが神谷は否定している。
夢路いとし・喜味こいしの漫才との類似
本作には主人公の徳永と神谷が鍋をめぐって会話するシーンがあるが[26]、その内容が夢路いとし・喜味こいしの漫才「ジンギスカン料理」に酷似していると指摘されている。

友人からこの話を聞いた編集者の元木昌彦は、こいしらが編纂した書籍[27]に収録された「ジンギスカン料理」を確認しネタ元であると判断し、この件を記事としてインターネット上で公表したため[28]、広く知られるようになった。なお、元木は『火花』の中で大師匠の訃報が報じられるシーンがあることに着目し、これは2011年に亡くなった喜味こいしのことを指しており、オマージュであった可能性もあると指摘している[29]。しかし、仮にオマージュであったとしても、巻末などでいとし・こいしの漫才を元ネタにしたと明かすべきだと元木は主張し、出典を明記すべきと指摘している[29]。

雑誌『サイゾー』は、『火花』の発行元である文藝春秋に対して質問状を送付し、又吉がいとし・こいしのネタを知っていたのか、知っていたなら当該ネタを使用した意図は何か、本件について文藝春秋としてどう考えているかを質している[29]。これに対し、文藝春秋の法務・広報部は「この記述は、この場面の直前に『大師匠の訃報』とありますように、先輩芸人であるいとしこいし師匠に敬意を表して書かれたものです」[29]と回答しており、いとし・こいしを念頭においた記述だったことを認めている。

なお、ドラマ版では大師匠が夢路いとし本人の訃報に変更されており、劇中内のニュースでは実際の漫才映像が使用されたほか、出演者クレジットにも「いとし・こいし」両名の表記が見られる。

評価
第28回三島由紀夫賞候補(2015年)[1]
受賞
第153回芥川龍之介賞(2015年)
第28回小学館・DIMEトレンド大賞「レジャー・エンターテインメント部門」(2015年)[30]
Yahoo!検索大賞 2015・小説部門賞(2015年)[31]
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2020年10月16日

宇佐見りん「かか」

2020.10.16 金

CIMG3585.JPG 93・かか

p55「うーちゃんはにくいのです。ととみたいな男も、そいを受け入れてしまう女も、あかんぼうもにくいんです。そいして自分がにくいんでした。自分が女であり、孕まされて産むことを決めつけられるこの得体のしれん性別であることが、いっとうがまんならんかった。男のことで一喜一憂したり泣き叫んだりするような女にはなりたくない、誰かのお嫁にも、かかにもなりたない。女に生まれついたこのくやしさが、かなしっみが、おまいにはわからんのよ」

★★★

ひらがな多用の物語はとっても読みづらいしくたびれる。けれど、主人公うーちゃん19才の過酷な生活とつらい苦しい感情を表すには平仮名多用がぴったりだったのかなと思う。うーちゃんはかか(母)になることが夢だった。かかが大好きだった。成長につれかかを憎むようになるが・・
。かかへのぐちゃぐちゃな気持ちと決別するために、うーちゃんはかかの手術の前日に旅に出る。・・母と娘の物語は数多くあって、辛さ苦しみ生きづらさを延々と述べた後、どうやってそこから抜けていくかという展開になる。うーちゃんの物語は・・すさまじかった。という感想。SNSコミュニティでなんとか生きながらえているという様子もよくわかった。10か月の妊娠期間中、母と子はべったりくっいている。お互いになくてはならない存在、分身のような存在になってしまうのも理解できなくはないなあとこういう話を読むたびに考える。
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2020年10月12日

10/12「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」

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10/13読了・・

2016年4月、父親を亡くし、若林さんは、8月キューバ〜モンゴル、アイスランドを一人旅をした・・キューバには全く興味がないので、事細かに旅の様子を書かれても全く絵が浮かばない。けれど若林さんのニコニコ顔、考えこむ顔ぼーっとする顔怒り顔困り顔は浮かぶのだ、邪魔なほど。ファンではないのだけれど。それほど感情や考えたことを細かに書いているということなんだろう・・他いろいろ感想や突っ込みところはあるのだけれど。・・巻末のDJ松永さんの解説文を読んで泣いて泣いて涙が止まらなくて、もういいやって気分になって読了。一人で海外旅行に行くときの注意点とかの参考にしてもいいし、げらげら笑えることか、ほんとかよ?作ってるよねとか疑ってもいいし、自分はこう思うな・・と深く自分自身を見つめる本にしてもいい・・。とてもGOODな本でした

笑えたところ・・アイスランド編、ラスト。。オーロラをみるところ!! 絶対笑わせるために話を盛ったよねと言いたくなる( ^^) _U~~くらい笑えた。今思い出してもにやけてくる

★★★

2016年4月父親を亡くし、キューバ〜モンゴル、アイスランドと一人旅をした。キューバには全く興味がないので、事細かに旅の様子を書かれても絵が浮かばない。けれど若林さんのニコニコ顔、考えこむ顔ぼーっとする顔怒り顔困り顔は浮かぶ。ファンではないのに。感情や考えを事細かに書いているということなんだろう。他感想や突っ込みところは多々あるけど巻末のDJ松永氏の解説文を読み、泣いて泣いて涙が止まらなくて、もういいやって気持ちで読了。一人海外旅行の注意点等の参考にしてもいいし、げらげら笑うもあり、深く考えるもよしの本

★★★
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2020年10月03日

芥川龍之介「羅生門」

2020.10.3

10月の朗読教室の課題は「羅生門」・・朗読ではよくつかわれる素材だそうだ。大変有名な作品だけれど私は興味がなく今回初めて読んだ。
教室で朗読してみて。。なんと恐ろしい話であることかと思い、ここまでして生きていきたいものなのか、人間の醜さを突き付けられ絶望感を感じる。さて、自宅で老婆のセリフをどう読んだらよいものかと思案したり練習しているうち・・この老婆ってすさまじくたくましい奴なんだと気が付く。たぶん十分生きてきたんだからもう死んでも仕方ないと思いで弱弱しい声で読むよね?と練習してみたけれど・・いやいやこの老婆は見た目はもうぼろぼろなのだろうけど生きる気持ち満々なんだと気づく。さらに、老婆の話を聞いた男(下人)は勇気がでたという・・とすると老婆の悪行は男には勇気を与えた善きことになるのか?と思案中。
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