2014年10月28日

鹿島田真希「女の庭」「二匹」「冥土めぐり」

2014.10.27〜28・・ますますわけわからない・・けど癖になりそうな・・・・妙な感じ・・

女の庭」(2006年)

居心地の悪さを感じながらも井戸端会議に参加する、子どもを持たない主婦。三島賞作家が描く、ありふれた者に訪れる奇蹟。
私は、普通の主婦なのだ。普通が怖いのだ。子供を持たず、マンションに住む主婦。居心地の悪さを感じながらも井戸端会議に参加する日々。隣に外国人が引っ越してきて……。三島賞作家が描く、ありふれた者に訪れる奇蹟。
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2014.10.27(月)・・性懲りもなく・・やはりさっぱりわけわからなかった

二匹

“聖なるバカに福音を!”。22歳の女子大生ファイターが、クズな日本語を駆使して贈る学園ハードボイルド。全選考委員絶賛の第35回文藝賞受賞作。“J文学最高傑作”の声、続出!

二匹 :鹿島田 真希|河出書房新社

明と純一は落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが……。<聖なる愚か者>を描き衝撃を与えた三島賞作家によるデビュ−作&第35回文藝賞受賞作

「青春。青く未熟な春と書く。しかし現実は冬そのものだ」―明と純一は幼なじみの落ちこぼれ男子高校生。何もできないがゆえに人気者の純一に明はやがて、聖痕を見出すようになるが…。“聖なる愚か者”を描き衝撃を与えた三島賞作家によるデビュー作&抱腹絶倒の第35回文藝賞受賞作。

Amazon.co.jp: 二匹 (河出文庫): 鹿島田 真希: 本

2014.10.25(土)・・ようやく読了・・ふらふら

2014.10.6(月)〜・・読んでいるが・・さっぱり進まない・・・・純文学の読書には向いていないようだ・・なさけないっ

冥土めぐり」(2012年芥川賞受賞作)

裕福だった過去に執着する母と弟。家族から逃れたはずの奈津子だが、突然、夫が不治の病にかかる。だがそれは、奇跡のような幸運だった。夫とめぐる失われた過去への旅を描く著者最高傑作。

冥土めぐり :鹿島田 真希|河出書房新社

冥土めぐり [著]鹿島田真希
[評者]松永美穂(早稲田大学教授・ドイツ文学)  [掲載]2012年08月05日   [ジャンル]文芸
 

静かな充足、透明感ある文章

 たいへんたいへん、横暴な親が急増中! 世間はともかく、日本語小説の世界ではそう見える。芥川賞前回受賞作の田中慎弥『共喰(ともぐ)い』は暴力的な性癖で周囲を傷つけまくる父親の話だったし、水村美苗の『母の遺産』にも自己中心的な母親が登場したし。今回の芥川賞に決まった『冥土めぐり』でも、娘を金づるにしようとする我が儘(まま)な母親が描かれている。さらに浪費家の弟のおまけつき! 彼らの言葉も態度もひどすぎて、肉親によるDVというほかない。こんな仕打ちに対して主人公の奈津子はなぜ無抵抗なのか、と読んでいるこちらが熱くなってしまうほどだ。
 徹底的に痛めつけられる奈津子は、自分なりに肉親の束縛から逃れようとする。夫と共に行く一泊二日のつつましい旅行が、彼女にそのきっかけを提供する。
 不治の病に侵され、身体障害者となった夫は、「弱者」以外の何者でもないように見えるが、卑屈さはなく、天真爛漫(てんしんらんまん)で素直なところは、夫というよりもむしろ子どものようだ。もし母親と同じ心根の女性だったら、夫の病気を不幸ととらえただろうが、奈津子は夫の介護をしながら暮らす生活を特別な僥倖(ぎょうこう)のように受けとめていく。
 ストーリーはシンプルで、奈津子の心の動きが淡々と、透明感のある文章で綴(つづ)られている。旅行中、美術館で夫の車椅子を押しながら一枚一枚の絵を見て回るときの気持ちの描写は秀逸だ。意味のわからない絵をありのまま受けとめられるようになると同時に、虚飾に満ちた実母の自慢話が一枚の肖像画に収まっていくように感じる。芸術に触れて、気持ちを出し入れできる瞬間。辛(つら)い記憶を乗り越えるチャンスは、こんなにも穏やかに訪れてくるのだ。
 バブルの思い出が遠のくなか、いまになって気づく幸せのかたち。人との比較や勝ち負けではない、小さいけれど静かな充足がここにある。
    ◇
河出書房新社・1470円/かしまだ・まき 76年生まれ。『六〇〇〇度の愛』で三島賞。本表題作で芥川賞に。



生活と時代を重ねた芥川賞受賞作/鹿島田真希『冥土めぐり』
2012年08月06日芥川賞『冥土めぐり』(鹿島田真希)を読み解く


上半期の芥川賞は、鹿島田真希氏『冥土めぐり』(河出書房新社)に決まった。鹿島田氏は2005年に「六〇〇〇度の愛」で三島由紀夫賞、07年には「ピカルディーの三度」で野間文芸新人賞を受賞しており、今度の芥川賞によって、新鋭作家を対象にした新人賞「3冠」を達成した。3冠は笙野頼子氏以来、二人目という快挙だ。

 鹿島田氏は白百合女子大在学中の1998年、「二匹」で文藝賞(同社主催)を受けてデビューした。この時の選考委員は、笙野頼子、長野まゆみ、久間十義、松浦理英子の各氏。選評を読む限り、鹿島田氏を積極的に推したのは松浦氏のようだ。こう評している。

「小説というものに出遭って心地よく共振するだけでなく、ぶつかり争って来た形跡がある。……乱暴な作物ではある。しかし、二十一歳のこの作者の文字通りの若々しさと果敢さは愛すべきものであるし、いずれ化ける可能性も充分と見た。よって、新人・鹿島田真希を送り出す」

 鹿島田氏は、その期待に応えて見事に「化け」たわけで、まずは松浦氏の慧眼に敬意を表したい。

 芥川賞受賞作『冥土めぐり』は、脳の病気を患って四肢が不自由な36歳の夫を抱える女性を三人称で描いた中編。区の保養所への夫婦旅行の模様に、主人公・奈津子の肉親のうらぶれていった半生を綴り合わせる。

 実は、区の保養所とはその昔、高級リゾートホテルだった。奈津子は幼い時に一度、両親と弟と4人で訪れたことがある。つまり、「冥土めぐり」とは、追体験に追憶を重ねた物語なのだ。

 かつて名をはせた高級リゾートホテルが一泊5000円の区営保養所に転じた変化は、そのまま日本社会の凋落と重なる。戦後の復興から、高度経済成長、バブル経済までの隆盛。あるいは科学の発達、進歩主義、国際化。この国は1980年代まで、ずっと怖いもの知らずの右肩上がりで成長してきた。

 それが90年代半ばから続く不況、雇用不安、格差社会などで、我々を取り巻く環境と未来への展望は一変した。皮肉なことだが、ここには文学の題材の鉱脈があるとも言える。近代以降、よく小説や戯曲に描かれてきた貴族や上流階級の斜陽とは異なる、社会全体の、あるいは普通の庶民の零落。受賞作はまさに、個人の生活と時代とを共振させた小説なのだ。

 奈津子が久々に夫と共に訪れた保養所は今、こんな様相を呈している。

〈母親の少女趣味を満足させていたピンク色の楽園は、今や枯れ草に覆われ、立ち入り禁止だ。……活気があったロビーも時季のせいなのか、人は少なく、古いグランドピアノだけがただ放置されていた〉

 奈津子の母は元スチュワーデスで、高級志向が強い。くだんのリゾートホテルに昔、旅行した際には「ここが私の第二のふるさとなのよ!」と発作のように叫び、高級フランス料理や宝石に一家言を持つ。そして夫と家を失った今も、華やかな世界がもう一度戻ってくると妄信している。だから、奈津子が富をもたらさない男と結婚したことをなじる。

 ここに、時代に置き去りにされた無残な姿がさらけ出される。スチュワーデスが花形の職業だった頃、つまり高度成長期の残骸として。

 一方、弟は就職してクレジットカードを持つと、キャバクラに繰り出し、洋服を多数購入し、2年ほどでカード破産。母親はマンションを手放して借金の返済に充てた。




鹿島田真希(かしまだ まき、1976年10月26日 - )は日本の小説家。特にフランス文学の影響を受けた前衛的な作品を執筆している。

東京都出身。高校時代にドストエフスキーなどのロシア文学に傾倒。作品世界への興味から教会に通うようになり、17歳のときに日本ハリストス正教会で受洗し正教会信徒となる[1]。白百合女子大学文学部ではフランス文学科に進みプルーストなどを読む。卒論はジュリア・クリステヴァ。大学在学中の1999年、友人の勧めで応募した「二匹」で第35回文藝賞受賞しデビュー。2003年に日本正教会の聖職者(結婚当時伝教師、結婚後に輔祭)の男性と結婚。

2004年、『白バラ四姉妹殺人事件』で第17回三島由紀夫賞候補、2005年『六〇〇〇度の愛』で三島由紀夫賞受賞。受賞作はマルグリット・デュラス『ヒロシマ、私の恋人』を下敷きに、長崎の原爆を主題としたものであった。2006年「ナンバーワン・コンストラクション」で第135回芥川賞候補。2007年『ピカルディーの三度』で野間文芸新人賞受賞。2009年「女の庭」で第140回芥川賞候補、「ゼロの王国」で第5回絲山賞を受賞。2010年『その暁のぬるさ』で第143回芥川賞候補。2012年『冥土めぐり』で第147回芥川賞受賞。笙野頼子以来の純文学新人賞三冠作家となった。
鹿島田真希 - Wikipedia
posted by りょうまま at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 鹿島田真希 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする