2020年11月04日

又吉直樹[「人間」「火花」

https://prizesworld.com/akutagawa/jugun/jugun153MN.htm 芥川賞選評


又吉直樹はなぜ小説を書くのか、小説は世界を変えられるのか?



2020.11.2 月〜11/4


99.人間 2019.10出版

2020.11.6 金

なにを書きたいのかわからず、何度も読み続けるのが嫌になったが、どうにか最後まで読んで、やれやれ面白かった・・といったところ。
途中、永山=影島=又吉さん。。じゃないかと思うことから逃れられず、今もそう思っている。

主人公永山は、漫画と文章を書いて生計をたてている(ようだ)。気難しい人間だと言われている。永山は絵を描くことが大好きだったが、小学校低学年時の教師の一言(奇をてらうな、普通に描け等・・)傷つき、自由に絵が描けなくなった。(どんなにかつらかったろう)。絵を描くことは恥ずかしいけど、漫画ならいけるかもしれないと、漫画を描き始め、高校卒業後、表現者たちのたまり場となったハウスで生活し、デビュー作となった作品は、酔っぱらって寝ている間に飯島先輩とめぐみによってまとめられた作品だった。その事実を知らされ傷つき・・かもやもやしたまま38才となる。・・そのころ、芸人影島が作家としても活躍しはじめ、彼が昔のハウス仲間だったと気づき、永山の停滞していた生活は動き始める・・。

才能=生まれ持った、優れた能力・・永山や影島たち若者はハウス(=井戸)から宇宙をみて、宇宙にでると、ボコボコにされうちのめされ傷つけられる。。ぼこぼこにされた人間は、さて、どうする、どうすればいい、どうすればよかったか・・と逡巡する・・(読んでいてくたびれるはずだ)・・

影山は永山の「罪状=凡人Aの才能を信じていること」という言葉について、逆説的に「自分は才能がある」と言っていることだという。「自分の描きたいこと(表現したいこと)を描けば(表現すれば)いいじゃないか」という励ましのように感じる。

又吉さんの小説には本当にへんてこな人たちがいっぱい出てくる。北海道育ち、東北地方暮らしの私には新鮮だ。けれど、こんな人間がいっぱいいるとこで生きていけないとつくづく思う。ともあれ、又吉さんがまた小説を書いたら、また「理解できない」と言いながら読むことは間違いない

★★★

読了後、新聞をめくっていたら、「人生案内」が目に留まった。この日のお悩みは20代女性からで「趣味で表現しているものをツイッターであげているが、あまり評価されないこと(いいね!の数のことかなと想像)が哀しいし、憤りも感じる」・・その回答は「評価より前に、自分を主語にして、目標を決め、少しづつ進んでいきましょう・・・他人が何を求めているかがわかるようになり求めている内容を相手に提供できてはじめて評価してくれるようになるのです」だった・・・今までになく納得感が大きかった。これって、「人間」を読了した影響に違いないと思ったし、回答に納得できたことが嬉しかった。読書っていいな。

★★★★

仲野太一(イラストレーター)はぼく(永山)に「お前は絶対になにもなしとげられない」といった(呪いの言葉だ。仲野くんはなぜこんなことを永山にいうのだろう)

ぼくは 38才の誕生日に「自分が生きてきた38年間は嘘ばっかりで、からっぽだったのかもしれない」と思う (直前まで「夏物語」を読んでいたせいで、だからなんだよ!!と悪態をつきたくなる・・('ω'))

しかし・・p5「踏むことのなかった犬のクソみたいな人生(笑)」という言葉は、芸人さんならではの言葉ではないかと思い、続きを読もうと思う。・・95「吐くことのなかったゲロの名残りみたいな人生」「踏んだけど気づかなかった手製の詩集みたいな人生」

永山と仲野の出会いは19才、永山は一人欠員がでたという飯島仲野田村がすむハウスに住むことになった。永山は家賃が3万円と安かったのが魅力ではあるが、それ以上に刺激がほしかったのだと回想している・・p14「東京に行けば新しくて楽しい日々が待っているという考えは幻想にすぎず、代わり映えのしない毎日は確実に自分を疲弊させた。そんな日常に変化をもたらしたかった」

絵本作家を志している名古屋出身のめぐみに会った

p23仲野が世間から評価されても自分にとってはどうでもいいことだった

ハウスの住人やそこに出入りするひとのほとんどが上京者で創作を通して何者かになろうとしていた。

p26 飯島や作業員への後ろめたい気持ち

p47「不気味、そういうはみ出した感覚がないと創作するのって難しい。常識があってさらに面白い人なんてただのすごい人。永山くんてそう見せようとする潔癖さはあるけどできとらんのよ」とめぐみは言う








2020.9.25 金

3回目は129ページでダウン・・ますますつらい話に展開していくから。・・芸人の話とあって理解できない箇所や疑問も多々あるのだけれど、売れない芸人・神谷徳永大林山下と神谷さんを好きだった真樹さんの・・苦しみくやしさ悲しみがみっちりつまった話。p120の「俺達がやってきた100本近い漫才を富谷は生まれた瞬間に超えた」なってセリフには叫びだしたい気持ちとなる(徳永も叫びたいと書いてある)今のページで神谷は32歳徳永28歳、出会ってから8年がたち伝記ノートは10冊以上になった。。時は流れ環境も変わる、いつまでも20歳のままではいられないのだ。。130ページ以降斜め読みになってしまいそうだけど、きっとまた再読すると思う。

2020.9.24 木

3回目くらいかな89.「火花」2015年 153回芥川賞受賞作

神谷さんは徳永に「お前は静かに観察する目を持っている」といい「俺の伝記を書け」という。

漫才とはなにか。。二人で究極の面白い話をして、お客さんを笑わすこと(笑われることではない)。強烈な個性が立つことでもなく話芸がすぐれていることでもない・・と書いてある
「究極の面白い話」をするためにどうしたらいいかを考え試行錯誤ているのが神谷さんや徳永のような芸人さんたちということか。
徳永は他者とうまくつきあうことが苦手だ(そもそもうまくつきあうってどういうことなんだろ)ぶっきらぼうで斜に構えてる付き合いづらい奴とか退屈で面倒な奴とみられがち。神谷さんはそんな徳永を面白い奴と思ってくれた。そこに徳永は、依存してしまった、神谷は自分と同じタイプの人間だと思っていた・・しかし徳永は気が付く、神谷さんは人とうまくつきあえる人だけど、うまく付き合えない人というキャラを選択しているのだと。・・絶望する。私だったらここで付き合いをやめてしまう・・しかし徳永は神谷さんとつきあうことをやめない。。ここで二人のつきあいが終われば神谷さんのその後はちがっていたんじゃないかと思った・・どうかな。続きを読もう・・

相方の山下は中学の同級生。「漫才をやるために上京してきた俺たちに、漫才より優先すべきことなどない」という徳永との間に温度差がある。p71山下は3つあやまることがあるといったが2つしか出てこなかった。3つ目は「やめたい」だったのではないか。

なぜ神谷さんはお金もないのに徳永に飯をおごるんだろう。
なぜ徳永はいちいち自分の行動や考えを間違ってるんじゃないかとか軽い人間だとか否定形で表すのだろう

p96「気づいているかいないかだけで、人間はみんな漫才師である」 神谷理論

徳永、神谷さんにあいたくなるのは概ね自分を見失いかけた夜だった

神谷さんは32歳、徳永は28歳、伝記ノートは10冊以上になった
p123「神谷さんは徳永をキャンパスにして自分の理論を塗り続けているのかもしれない」
神谷さんは、師匠としたってくれる徳永のおかげで、理想は高いままで生き難くなるほど幻想が巨大化している
負けを負けと認められなくなっている

真樹さんとのエピソードのシーンはジーンとする。。真樹さんと最後にあって10年後、真樹さんは幸せそうに微笑んでいたというシーン。

★★★


『火花』(ひばな)は、お笑いタレントの又吉直樹が書いた初の中編小説。

初出は『文學界』2015年2月号(文藝春秋)。掲載時より現役人気お笑いタレントの手がけた純文学小説として話題を呼び、文芸誌である同誌が増刷されるヒットとなったほか、第28回三島由紀夫賞候補作[1]、第153回芥川龍之介賞受賞作。

2016年にNetflixと吉本興業によってネット配信ドラマとして映像化され[2]、翌2017年にはNHK総合にて、前年にNetflixにてネット配信されたものの再編集版が放送開始(後述)。

2017年2月14日、板尾創路監督により映画化されることが発表された。同年11月に公開[3](後述)。

2018年、観月ありさの主演で舞台化[4]。

出版の経緯
文藝春秋発行の『別册文藝春秋』編集者であった浅井茉莉子が2011年に、プライベートで文学フリマを訪れていた又吉と出会ったことで小説を依頼するようになり、短編小説を2作発表。浅井が2013年に『文學界』編集部へ異動したのに伴い新作の執筆を依頼し[5]、2015年2月号に掲載された[6]。発売前から「タレントが純文学作品で主要文芸誌デビュー」と話題になっていたが[7]、発売初日の1月7日にインターネット各書店では軒並み品切れ状態となり、8日に7000部、9日にはさらに2万3000部の再増刷が決定し[8]、累計は4万部に達した[9]。『文學界』の増刷は1933年の創刊以来、資料に残る範囲で初めてである[10]。又吉自身は文芸誌での連載作品がここまでの注目を集めるとは思っておらず、作品の反響に戸惑ったという[11]。

2015年3月11日に同社から単行本として発刊された[12]。装画は西川美穂で、彼女の2011年の絵画作品『イマスカ』が又吉自身の即決により採用された[13]。装丁は大久保明子。

2015年8月時点で、単行本の累計発行部数は239万部を突破した[14]。村上龍の『限りなく透明に近いブルー』を抜き、芥川賞受賞作品として歴代第1位[15]、文藝春秋刊行物として歴代第2位の単行本部数となった[16]。また、電子書籍版は10万ダウンロードを突破し、文藝春秋刊行物として歴代第1位となった[17]。2017年2月時点では、累計発行部数は単行本が253万部、文庫本が30万部[18]。

芥川賞受賞作2作品を全文掲載し、受賞者インタビューや選考委員の選評も掲載される『文藝春秋』9月特別号(8月7日発売)は110万3000部と「異例」の発行部数となった[19][20]。同誌の歴代第2位の記録となる(第1位は、綿矢りさ『蹴りたい背中』、金原ひとみ『蛇にピアス』の掲載された2004年3月号の118万5000部)[21]。

2015年8月21日に芥川賞贈呈式が開催され、又吉はあいさつで、執筆活動と芸人の両立について「どっちが上ではなく両方必要」と述べた[22]。

又吉は、出身校の関大北陽高校(大阪市)のサッカー部に、芥川賞の賞金100万円で製作したユニホームを寄贈した[23]。

2016年6月3日、台湾の出版社の三采文化(さんさいぶんか)社より、台湾での翻訳版の発売を開始[24]。

2017年5月、中国の人民文学出版社より中国での翻訳版を発行。翻訳者は神戸国際大学の毛丹青教授。同年6月に上海で行われた記念イベントに又吉本人が出席。[25]

あらすじ
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この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。あらすじの書き方を参考にして、物語全体の流れが理解できるように(ネタバレも含めて)、著作権を侵害しないようご自身の言葉で加筆を行なってください。(2018年12月)(使い方)
売れない芸人・徳永は、熱海の花火大会で、先輩芸人・神谷と電撃的な出会いを果たす。徳永は神谷の弟子になることを志願すると、「俺の伝記を書く」という条件で受け入れられた。奇想の天才でありながら、人間味に溢れる神谷に徳永は惹かれていき、神谷もまた徳永に心を開き、神谷は徳永に笑いの哲学を伝授しようとする。

登場人物
徳永(とくなが)
本作の主人公。お笑いコンビ・スパークスのメンバー。
熱海の花火大会で、神谷と出会い、弟子入りを志願する。
神谷(かみや)
お笑いコンビ・あほんだらのメンバー。
天才肌で奇抜な発想を持ちながら、人間味に溢れているが、人付き合いが悪いため、他の芸人の間では悪名高い。
山下(やました)
徳永の相方。徳永とは、中学時代からの友人。
大林(おおばやし)
神谷の相方。
喧嘩っ早く、かつては地元で不良と恐れられ、徳永が住む隣町でも有名な存在で、神谷共々芸人の間で悪名高いが、情に篤い。
真樹(まき)
神谷と同棲している女性。
徳永からは、恋人だと思われていたが神谷は否定している。
夢路いとし・喜味こいしの漫才との類似
本作には主人公の徳永と神谷が鍋をめぐって会話するシーンがあるが[26]、その内容が夢路いとし・喜味こいしの漫才「ジンギスカン料理」に酷似していると指摘されている。

友人からこの話を聞いた編集者の元木昌彦は、こいしらが編纂した書籍[27]に収録された「ジンギスカン料理」を確認しネタ元であると判断し、この件を記事としてインターネット上で公表したため[28]、広く知られるようになった。なお、元木は『火花』の中で大師匠の訃報が報じられるシーンがあることに着目し、これは2011年に亡くなった喜味こいしのことを指しており、オマージュであった可能性もあると指摘している[29]。しかし、仮にオマージュであったとしても、巻末などでいとし・こいしの漫才を元ネタにしたと明かすべきだと元木は主張し、出典を明記すべきと指摘している[29]。

雑誌『サイゾー』は、『火花』の発行元である文藝春秋に対して質問状を送付し、又吉がいとし・こいしのネタを知っていたのか、知っていたなら当該ネタを使用した意図は何か、本件について文藝春秋としてどう考えているかを質している[29]。これに対し、文藝春秋の法務・広報部は「この記述は、この場面の直前に『大師匠の訃報』とありますように、先輩芸人であるいとしこいし師匠に敬意を表して書かれたものです」[29]と回答しており、いとし・こいしを念頭においた記述だったことを認めている。

なお、ドラマ版では大師匠が夢路いとし本人の訃報に変更されており、劇中内のニュースでは実際の漫才映像が使用されたほか、出演者クレジットにも「いとし・こいし」両名の表記が見られる。

評価
第28回三島由紀夫賞候補(2015年)[1]
受賞
第153回芥川龍之介賞(2015年)
第28回小学館・DIMEトレンド大賞「レジャー・エンターテインメント部門」(2015年)[30]
Yahoo!検索大賞 2015・小説部門賞(2015年)[31]
posted by りょうまま at 06:45| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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