2020年09月07日

古井由吉「杳子・妻隠」

2020.9.7 月 再読

CIMG3492.JPG84.杳子・妻隠 古井由吉 1979

杳子」東京育ち東京在住の杳子と谷くんは21歳くらい大学生。非日常であるところの山の中で10月終わりころ二人は出会う。途方に暮れたように座り込んでいた杳子を3日間単独山歩きをしていた谷くんが助けた。谷君は杳子の少女〜女のはざまにいる不安定な状態に惹かれている、おまけに杳子は「不安症」(そういう病気があるかどうかは不明だけど)谷君も短期間ながらひきこもり経験あり。二人は雨の中桑畑を走ったり、喫茶店や公園や旅館で過ごしていく・・いう1年余りの物語・・途中居眠りしつつも最後まで読了、本棚からひっぱりだしてきて再読なんだけれど全然覚えてなくて終盤、杳子の姉が登場してくるところで、あぁ読んだことあると思い出す。そもそも杳子=ようこって読めなかったし、桑畑ってなに??といろいろ突っ込みどころ満載。最初は30代くらいの男女の話かとも思ったし・・21歳学生と判明したのは物語半ばくらいで、びっくりもした。谷君は結局、とてもやさしい。不安定な杳子に1年間寄り添っていたのだから・・21歳をとおおおおく離れた私は想像する。二人は一緒に生きていくということにはならない。杳子は不安定ながらも生きながらえるし、谷君もまた然り。

最初、延々と谷底の描写がつづくのだけれど。。山歩きにはまっていたころ、最初は、開放感で楽しいね、気持ちいいねと歩いているんだけど長時間歩いているとだんだんぼーっとしてくる。さらに曇り空で霧がかかっている谷底をあるいているとほんとうに恐怖を感じていたこともあったと思い出した・花も咲き乱れていてきれいなんだけど、怖くって、走っちゃったもの!!・・なにか人間でないものがでてきそうな、うようよしてそうな気配があった!!間違いなく。

妻隠(つまごみ) p171〜256 2020.9.9読了

なんとも奇妙な物語というのが読み終わってすぐの感想・・と倦怠感。妻隠=つまごみ 辞書を調べたけれど辞書にのる言葉ではいようだ・・?
結婚5年になる寿夫と礼子、子供はいない。大学時代に同棲をして結婚、ゆえに住居は新しくしたものの新婚気分とは無縁だったまま5年経過・・子供がいないということは、子供のいる夫婦より別れるのはたやすい・・そんな不安定さ危うさある。近所の不気味な世話好きの老婆や若い男たちの様子を交えながら、夏の終わり、体調を崩した寿夫と礼子の1週間をつづっている・・退屈、孤独、倦み・・等々夏の終わりのけだるさと重なる。
posted by りょうまま at 18:01| Comment(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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