2015年02月25日

西加奈子「サラバ」「白いしるし」「窓の魚」「さくら」「炎上する君」

2015.2.21〜

27.「サラバ」2014.11

サラバ−−−
その力の途轍もなさに
彼はまだ、少しも
気づいてはいなかった。

1977年5月、圷歩(あくつあゆむ)は、
イランで生まれた。 
父の海外赴任先だ。チャーミングな母、変わり者の姉も一緒だった。
イラン革命のあと、しばらく大阪に住んだ彼は小学生になり、今度はエジプトへ向かう。
後の人生に大きな影響を与える、ある出来事が待ち受けている事も知らずに―。

「さくら」「あおい」「きいろいゾウ」のベストセラー作家が、作家生活十周年を記念して放つ記念碑的長編! 『サラバ!』(上・下) 西 加奈子|小学館

一家離散。親友の意外な行動。恋人の裏切り。自我の完全崩壊。
ひとりの男の人生は、やがて誰も見たことのない急カーブを描いて、地に堕ちていく。
絶望のただ中で、宙吊りにされた男は、衝き動かされるように彼の地へ飛んだ。
父の出家。母の再婚。サトラコヲモンサマ解体後、世間の耳目を集めてしまった姉の問題行動。大人になった歩にも、異変は起こり続けた。甘え、嫉妬、狡猾さと自己愛の檻に囚われていた彼は、心のなかで叫んだ。お前は、いったい、誰なんだ。Amazon.co.jp: サラバ! 下: 西 加奈子: 本


第152回直木三十五賞は西 加奈子さんに決定!
(平成26年下半期)
第152回直木三十五賞の選考委員会が平成27年1月15日(木)午後5時より築地・新喜楽で開催され、下記候補作品の中から西 加奈子さんの「サラバ!」が授賞作に決まりました。
文藝春秋|各賞紹介|直木賞


西加奈子「サラバ!」 10年間の全部ぶつけた

[掲載]2015年01月07日
















西加奈子さん=大阪市北区、滝沢美穂子撮影
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西加奈子さん=大阪市北区、滝沢美穂子撮影



表紙画像
著者:西加奈子  出版社:小学館 価格:¥ 1,728


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 上下巻700ページ。その長さが、長く感じられない。作家の西加奈子さんの新刊「サラバ!」(小学館)は、作家生活10年の節目に「今までやってきたことを全部ぶつけた」という力作。生きること、そして信じることとは何か、体当たりで問うような気迫がみなぎる。
 西さんと同じ1977年5月生まれの、歩(あゆむ)という名の男の子が主人公。イランの首都テヘランで生まれる設定も、西さんと同じ。そんな男の子の誕生から物語は始まり、今の西さんと同年代にあたる30代の男性に成長するまでの半生をつづっていく。
 「経歴は自分と重なるけれど、物語はまったくのフィクション」と西さん。物語は歩と貴子という姉、そして作品の途中で離婚してしまう両親を中心に紡がれていく。
 歩は小学生時代の半分以上をエジプトで過ごし、そこでヤコブという少年と出会う。書名の「サラバ!」とは言葉の通じない二人を結ぶ合言葉のようなあいさつだ。
 ヤコブが信じる少数派のコプト教(キリスト教の一派)、姉が傾倒する「サトラコヲモンサマ」という奇妙な神様、出家する父。ストーリーが進むにつれ、信仰の問題、ひいては生きることと信じることとの関係が、物語全体の重要なテーマとして浮かび上がってくる。
 ナイーブで器用で、いつも自分を客観的に見ている歩は、前作「舞台」の主人公の青年を連想させる。周囲とのあつれきを絶えず引き起こしながら我が道を行く姉の貴子には、「ふくわらい」の主人公の女性を重ねるファンも多いだろう。
 「世間で正しいとされているものを一から考え直そうっていう小説を、ずっと書いてきたつもり」。10年の節目に、今まで伝えようとしてきたことを全部出し切ろうという思いが、そんな登場人物の設定にもつながっているのかもしれない。
 物語の後半では阪神大震災や地下鉄サリン事件、アラブの春、東日本大震災など、日本と世界で現実に起こった出来事が描かれる。「まったくのフィクション」なのに、あえて自分と相似形を描く経歴の主人公を設定したのは、自身の歩みのなかで考えてきたことを存分にぶつけるために、最も自然な設定がそれだったからなのだろう。
 2005年刊行の代表作「さくら」も、やはり家族の物語だった。「さくらの西さんってずっと言われてきたけれど、これからはもしかして、サラバの西さんって言ってもらえるかもって」。まさに今、充実のまっただ中にいる。
 本体各1600円。
 (柏崎歓)
    ◇
 にし・かなこ 1977年、イラン・テヘランで生まれ、大阪で育つ。2004年「あおい」でデビュー。「通天閣」で織田作之助賞、「ふくわらい」で河合隼雄物語賞。他の著書に「きいろいゾウ」「円卓」など。
西加奈子「サラバ!」 10年間の全部ぶつけた - インタビュー | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト


2015.1.21〜

16.白いしるし 2010年

失恋ばかりの、私の体。ああ、でも、私は彼のことが、本当に、好きだった。

32歳。次は、凪の海みたいな恋愛をしたかった。なのに、彼と関係を結んでから、私は笑えなくなった。好きになるほど、苦しくなるのだ。すべての恋愛は狂気である、という。けれど本当にこの狂気を乗り越え、次の海へと漕ぎ出していけるのか――。行き場のない黒い感情と、その先に見えるほんの少しの希望を鮮烈に描いた会心作。 西加奈子『白いしるし』|新潮社


2015.1.12

9.窓の魚(2008.6)

2014.3.20

さくら」第2作目

すごく愛し合っている夫婦の間に生まれた子供たち、はじめ、薫、ミキ・・と、飼い犬「さくら」の物語・・
すばらしくかっこよく、出来のよかった「はじめ」は事故にあい、「神様の投げたボールを受け取れない」と20歳と4ヶ月でなくなってしまう・・母は肥大化し、父は家を出て・・長い3年の後、家族はそれぞれ再生を果たそうとする・・ぼろぼろ泣けた・・・

幸福な子供時代を過ごしたことは幸せなんだけれど・・なにか不幸せなことがあったときの衝撃の受け方が半端ないのかなあ・・とうっすら思った・・人生帳尻があうようにできている・・というなにかのフレーズが浮かぶ。。

★★★

内容紹介

26万部突破のロングセラー、文庫化
両親、三兄弟の家族に、見つけてきたときに尻尾に桜の花びらを
つけていたことから「サクラ」となづけられた犬が一匹。どこにでもいそうな家族に、
大きな出来事が起こる。そして一家の愛犬・サクラが倒れた--。

著者からのコメント

「さくら」は、ある家族の物語です。
彼らは少し風変わりな五人と優しい一匹。色とりどりの春と、屈託のない夏と、セ
ンチメンタルな秋と、静かな冬、彼らに巡ってくる、そして誰にでも巡ってくる季節
の、そしてその中で起こった小さな、でも、かけねの無いある「奇跡」の物語です。
だからこれはあなたの物語であり、私の物語であり、どこかで眠ってる誰かの物語
でもあります。
これを読んでくれたあなたが、恋人に会いたくなったり、お母さんに手紙を書いた
り、友達の肩を叩いたり、そう、いつもより少し優しくて、暖かい気持ちになって
くれたなら、私はとても幸せです。 --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。
Amazon.co.jp: さくら (小学館文庫): 西 加奈子: 本

2014.2.23〜

炎上する君」(2010.4)

不思議な物語・・

最後「ある風船の落下」・・人間は愚かだ。でもだからこそ尊いんだよ」(p125)

「太陽の上」・・・あなたは太陽の上に住んでいる・・「太陽」という名の中華料理屋である・・301号室にひきこもって3年・・女将の逢引する声を聞き続けるうちに外へ出ようという意欲がわいてきた・・女将さんは大将を愛しているのだ・・

「空を待つ」・・・
「甘い果実」。。。山崎ナオコーラさんにあこがれる物語
「炎上する君」
「トロフィーワイフ」
「私のお尻」
「船の街」

★★★

私たちは足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れて…。何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化。奔放な想像力がつむぎだす不穏で愛らしい物語。
内容(「BOOK」データベースより)
恋に戦う君を、誰が笑うことができようか?何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちに訪れる、小さいけれど大きな変化、奔放な想像力がつむぎだす不穏で愛らしい物語たち

何かに深く囚われたり、他者との摩擦の中で、「自己」の存在感や手触りが希薄になってしまった人々を描いた短編集。
「何か」とは、容姿だったり、性別だったり、嫉妬だったり、劣等感だったり、生きるための信条だったり。

「足が炎上する男」とか「風船病」とか非現実な道具立てが色々出てきますが、基本構造としては
苦悩していた人がその人ごとの絶望から、初めの一歩を踏み出すという話

Amazon.co.jp: 炎上する君: 西 加奈子: 本

★★★

西加奈子 Official Website: 炎上する君 発売

角川書店より、最新短編集「炎上する君」、発売しました!!!
日々ふわりと思いついたもの、あ、これ書きたいな、
と思っても、たとえば、その設定で長編はしんどいやろう、とか、
やっぱりむりーなどと思っていた事柄を、書きたいように、
それはもう絵を描くように書かせてもらいました。
あっとういうまにできた短編集です。
赤の隣は紫、紫の隣は黄色、というぐあい、とても楽しい作業でした。

表紙も絶対に書かせてほしい!と思っていて、
それを逡巡せずそのまま編集者さんとデザイナーさんに伝えて、
「いいですよ」って言うてもらえて、やったー、
炎上や炎上やぼけ!と思いながら描きました。
それも、やっぱりあっという間でした。

そして、帯、帯のコメントは絶対、「又吉直樹さんにお願いしたい」
と、これも逡巡することなく頼みくさって、
そしたら、「いいですよ」とおっしゃってくれ、
角川の「本の旅人」に書評まで書いてくださいました。
又吉直樹さんは、以前イベントに呼んでくださったご縁で、
なんて聡明な、興味深い方なのだと思い、
雑誌に掲載されているエッセイ、
ブログの文章、読んで、「なにこのひとすごい」、
そして以前「新潮」に掲載された書評、
「お笑い芸人が古井由吉を好きな理由」を読んで、駄目押し、の、
衝撃を受けたのです。
この方に新作を読んでもらうのだ、が、かなっただけでも、
すごいことなのに、帯、あげく書評まで。
何かわからん神様、のようなもの、ありがとうございます。

というわけで、「炎上する君」。
もう書店さんに並んでいます。
「本の旅人」も、書店さんで売っているか、
ない場合は角川に注文すればええのかな、
みなさんに読んでほしいと思います、心から。

炎上するあなたへ。

西加奈子 Official Website: 炎上する君 発売
posted by りょうまま at 15:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 西加奈子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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