2020年11月20日

井上荒野「よその島」「それを愛と間違えるから」「ほろびぬ姫」

2020.11.20〜11/21読了

112よその島 2020.3

蕗子は70才、夫芳郎、ミステリー作家野呂晴夫とともに島に移住した。住み込み家政婦は 30才前後くらいの仙崎みゆき、小1の息子宙太がいる。p50〜 島へ移り住んでから10日・・日常をたんたんと描いているようなのに、なにかが起こりそうでわくわくしてきて、ページをめくるのが早くなってきた・・少々ドキドキ感もある。・・・でたくさんの怪しいエピソードが出てきてミステリー感を感じつつわけわからなくなっていたところですべてが美しく集約されてエンドロールだった。蕗子はここではないどこかへ行きたいとおもうけれど、結局は芳朗と生きていく愛しているから。こうやってまとめると・・蕗子がうらやましいように思う、読んでるときは登場人物はみな好きになれなかったしいらついていたのだけれどな。


★★★

p3〜 蕗子は70才、夫芳郎、ミステリー作家野呂晴夫とともに島に移住した。住み込み家政婦は 30才前後くらいの仙崎みゆき

居間の窓からは5月の海が見える・・色は「p5黄色っぽい青」だ 

3人の共通点は「食」への並々ならぬ情熱だ。みゆきはレストランのシェフだったらしい

p50〜 島へ移り住んでから10日・・日常をたんたんと描いているよう
なのに、なにかが起こりそうでわくわくしてきて、ページをめくるのが早くなってきた・・少々ドキドキ感もある。

芳朗は41才から43才までテレビ出演をしていた。人生に退屈していたから。その時期に知り合ったヘアメイク担当女性(浅江という苗字しか覚えていない)と1年つきあい最後は蕗子がその女性を殺した・・その後30年近く何事もなかったように暮らしている芳郎と蕗子・・怖すぎるではないか。

p82 芳郎は蕗子に言う「みゆかの結婚前の名前は浅江みゆかだ。あの女の娘なんだよ。・・復讐だ」

2014.6.24

それを愛と間違えるから」(2013.1)

微笑みが苛立ちに、楽しみが義務になりかわったのはいつ? テーマはずばり「セックスレス」。夫婦の普遍の(!)難題に直木賞作家が挑む――切実ゆえに笑いを誘う大人の辛口コメディ。

それを愛とまちがえるから|単行本|中央公論新社

◆そっか!!コメディなのね😃・・とも思えないけど・・
コメディといわれるとなんか不愉快。。なのはなぜだろう

◆「布川、涙の“条件”提示「再婚しないで」 つちやは晴れやか笑顔で会見」・・離婚もまた良し・・

H2014.01.21〜

井上荒野
ほろびぬ姫

あなたはあなたが連れてきた──サスペンスとたくらみに満ちたハードな愛の物語。

嵐の日、あなたは、行方不明だった弟を連れて来た。あなたに瓜二つのあなた。そして言った、「僕は死ぬんだ」──幸福な結婚生活を送っていると感じていた「私」に、ある日訪れた不可解な出来事。女が男を愛するとき、取り替え不可能なもの、確かなものとは何か。翻弄しようとするものたちに挑む、静かで激しい「私」の物語。

井上荒野『ほろびぬ姫』|新潮社
評・松山 巖(評論家・作家)「愛」めぐる巧妙な仕掛け

 「あなたはあなたが連れてきた。嵐の日だった。(略)稲妻が光って雷鳴がとどろき、一瞬後に、マンションの私たちの部屋のドアをあなたが開けた。勿論(もちろん)、あなたの鍵で。あなたたちは早々に罠(わな)を仕掛けていた」

 「あなた」が繰り返されるのは妙だが、これが本篇(ほんぺん)の冒頭。少し読み進めれば、主人公みさきの夫が一卵性双生児の弟を家に突然連れ帰ったとわかる。でも義弟を「あなた」と呼ぶのは不自然だし、仕掛けた罠とは単に妻を驚かすだけか。とまれ物語は嵐の夜にそっくりな男二人の登場という謎めいた場面から始まる。

 やがて夫は不治の病だと判明するが、義弟はみさきに「グヤグヤナンジヲ」と呪文めいた言葉を呟(つぶや)く。実はこの言葉は、四面楚歌(しめんそか)に陥った項羽が虞(ぐ)美人に詠(うた)った漢詩の「虞や虞やなんじをいかんせん」。夫は自分の死を悟り、若い妻の行く末を案ずるという含意だ。夫はそっくりな弟に妻を託し、そこで弟はみさきに近づくのだが、訳のわからぬ彼女は混乱する。

 作者は巧みだ。みさきに夫と弟を一貫して「あなた」と呼ばせ、「あなた」が夫を指すのか、弟を指すのか、読者に判断を常に強いる。この手法は彼女の困惑を直(じか)に伝えるばかりか、読者に細かい心理描写まで注視させる。そこでみさきが愛する夫のため二人の計画に入り込むと、次第に心理サスペンスの様相を帯びる。

 そして最後、みさきの行動と結果に、読者は二重の驚きを覚えるだろう。いや、それ以前に、なぜ彼女はそんな行動を選んだのか、夫の罠は果たして愛なのか、義弟の姉への思いはと、つまり愛とは何かと考えさせる。これこそ作者の読者に仕掛けた大きなテーマなのだ。

 また題名「ほろびぬ姫」は愛そのものを指すのかとか、愛に囚(とら)われた美女の話だから下敷きの古典はあるのかとか、あれこれ思案してしまうのも本篇の面白さ故だろう。ともかくも作者の挑発的で果敢な手練手管の妙を堪能した。

 ◇いのうえ・あれの=1961年、東京生まれ。『切羽へ』で直木賞、『そこへ行くな』で中央公論文芸賞。

 新潮社 1400円(2013年12月16日 読売新聞



posted by りょうまま at 13:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 井上荒野 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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