2020年02月10日

宮下奈都「静かな☂」「窓の向こうのガーシュウィン」「神さまたちの遊ぶ庭」「たったそれだけ」「はじめからその話をすればよかった」「誰かが足りない」「よろこびの歌」「終わらない歌」「メロディ・フェア」

2017.8.7(月)

127.「たったそれだけ」(2014)

前に読んでいたようだ( ;∀;)

2020.2.10 9.静かな雨・・未来は今である(目の前のことに全力をつくそう)

2017.4.14 金 69.静かな雨・・・1時間で一気読み・・

紹介
「忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない」

新しい記憶を留めておけないこよみと、彼女の存在が全てだった行助の物語。
『羊と鋼の森』と対をなす、著者の原点にして本屋大賞受賞第一作。

〈著者プロフィール〉
宮下奈都(みやした・なつ)
一九六七年福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒。二〇〇四年、「静かな雨」が文學界新人賞佳作に入選、デビュー。〇七年に発表された長編『スコーレNo.4』が絶賛される。一五年に刊行された『羊と鋼の森』が本屋大賞、キノベス第一位、ブランチブックアワード大賞の三冠を受賞。その他の著書に『遠くの声に耳を澄ませて』『よろこびの歌』『太陽のパスタ、豆のスープ』『田舎の紳士服店のモデルの妻』『ふたつのしるし』『誰かが足りない』『たった、それだけ』など。

◯著者の言葉
「静かな雨」は、人の可能性について書きたかったのだと思う。少なくとも自分ではそのつもりだった。でも、どうだろう。可能性の話というよりは、可能性をなくしていく話だったかもしれない。人はどんなふうに生きることができるか。その選択肢をなくした先にたどり着く場所について。
(中略)
とりわけ、『羊と鋼の森』にはまっすぐにつながっていた。まったく違う物語なのに、根っこがしっかりとつながっていた。
読み返して一番感情を揺さぶられたのは、作者本人だったと思う。
(月刊文藝春秋1月号より)   アマゾン

2016.6.20(月)

『 羊と鋼の森』はなぜこれほど愛されるのか? 宮下奈都マツコも驚愕!50万部突破のベストセラー作家の知られざる素顔【前篇】

2016年6月20日

50万部を突破し大ヒット街道驀進中の『羊と鋼の森』の宮下奈都さんインタビュー。初版6500部からのスタートでの本屋大賞受賞に本人もびっくり。作品の誕生秘話から、家族とのエピソード、小説への思いまで語り尽くします。「王様のブランチ」「ゴロウ・デラックス」「あさイチ」などテレビ取材も殺到。「アウト×デラックス」出演時に、あのマツコ・デラックスを唸らせた作家の素顔を前後篇でお届けします!
別冊文藝春秋7月号[324号]では、本屋大賞受賞記念エッセイ「これから何を書いていこう。」を掲載!
初版6500部から、まさかの本屋大賞受賞

−−この度は本屋大賞受賞おめでとうございました。

宮下奈都(以下、宮下) ありがとうございます。以前から書店員の方々に応援していただいていたので、やっと少しご恩返しできたようでほんとうに嬉しかったです。

 6年ほど前に、書店員さんが「各地の書店で同時に同じ本を仕掛けよう」とツイッターで盛り上がり、「本屋さんの秘密結社」が作られたことがありました。そこでプッシュしていただいたのが、なんと私の初めての長編『スコーレNo.4』だったんです。予想もしていなかった出来事で驚きましたが、すごく励みになりました。

 その後、2012年には『誰かが足りない』を本屋大賞にもノミネートしていただいて。もう、それだけで十分にうれしかったんですが、今回もそういう書店員の方々が支えてくださったんだと思います。

−−授賞式では宮下さんがスピーチなさっているときに、泣いている書店員の方が何人もいらっしゃったのが印象的でした。

宮下 ほんとうにありがたいことで、こっちまでもらい泣きしそうになりました。だから、スピーチの間だけは泣かないように、と自分に言い聞かせて。

『羊と鋼の森』は初版6500部の少部数でしたし、地方在住のこんなに知名度の低い作家が本屋大賞を受賞したのも初めてではないでしょうか。不肖宮下がやっと晴れ舞台に立ったと思うと泣けてきたんでしょうね。

−−受賞後、周囲の反応はどうでしたか?

宮下 家族は驚いていましたが、あまりピンと来ていないようです。都会ではなくて福井に住んでいるので、劇的に生活が変わることはなくて。これまでと同様日常を淡々と過ごしています。

 ただ、よく行く近くの大型書店で『羊と鋼の森』をタワーみたいに積んでくださっていたんです。その上に羊のぬいぐるみをちょこんと載せて、「宮下さん、本屋大賞おめでとう」ってポップも添えてある。嬉しい反面、気恥ずかしさもあって、つい隠れたくなっちゃいました(笑)。

 知らない方から、「受賞おめでとうございます」と声をかけていただくことが時々あるんですが、素直にうれしいですね。ただ、先日、夫とスーパーに買い物に行ったときにウニが半額で安かったのでつい手を伸ばしたら、後ろの方から「本屋大賞の人じゃない?」って年輩のご夫婦のひそひそ話が聞こえてきてドキリとしました。「あの人半額のウニ買ってたわよ」って噂されるなあ、って(笑)。




父が退職金をはたいて、ピアノを購入

−−受賞作『羊と鋼の森』では主人公・外村が一人前のピアノ調律師になるための修業の日々が描かれていますが、この職業を選ばれたきっかけを教えてください。

宮下 そもそもの始まりは、私が3歳のときに父から買ってもらったピアノにあります。

 父がそれまで勤めていたデパートを辞めてプラスチック加工の会社を起業したんですが、なけなしの退職金を私のピアノを買うために全部使ってしまったんです。余裕があったわけでもないのに、とにかく楽観的な人で、「娘がピアノを弾けたら楽しいだろうな」というくらいの軽い気持ちだったらしくて(笑)。それも当時としては珍しい、赤っぽい木目のアップライトピアノ。

 このピアノは、ずっと同じ方に調律していただいていたんですね。私が大学から上京して福井を離れている間も、毎年その方に調律してもらっていました。ピアノの内部に調律した日付の記録が残されていて、数年前にそれを見たらもう40年以上通っていただいていた。

 ある時、私が「このピアノは古いですけど、まだ大丈夫ですか」と聞いたら、「まだまだ大丈夫です。このピアノの中にはいい羊がいますから」と言ってくださったんです。ピアノのハンマーは上質な羊の毛を固めたフェルトでできているそうで、昔の羊は栄養たっぷりの草を食べて、のびのびと育てられていたから、毛もつやつやしていると。調律師はこういう言葉で喋るのかと、興味を持ったんです。

 この言葉を聞いてから、調律師の世界をもっと知りたくなって、調律師やピアノについて書かれた音楽関連の本を読み始めました。ただそこで知った知識がすぐに具体的な物語になることはなくて、いつか調律師の話を書けたらいいなあと。
「えっ、ありえない……」いちばん近くのスーパーまで30キロ以上

−−その調律師との出会いを通して心の中で温めていた思いが、小説というかたちで具体的に動き出したきっかけは何だったんですか。

宮下 2013年4月から1年間、北海道の大雪山の麓にあるトムラウシという小さな集落に家族で山村留学をしたことでした。

 夫がトムラウシに住みたいと言いだしたとき、最初は「えっ、ありえない……」と戸惑いました。だって、いちばん近くのスーパーまで30キロ以上もあるんですよ(笑)。でも、家族で話し合った結果、長男が中学を卒業するまでの1年間トムラウシに住むことになりました。

 いざ行ってみるととにかく景色が素晴らしかったんです。こういう場所にいると言葉がいらないなと感じながら生活していたのですが、あるときふと、私の好きな音楽も言葉がいらないと気づいたんです。音楽も理屈ではなくダイレクトに感動が伝わるでしょう。言葉にできないもの同士を組み合わせたら小説にできるんじゃないか、と。私の中でその2つがどう結びついたのかいまだにうまく説明できないんですけど、こうしてお話していても、何の説得力もありませんね(笑)。

 でもあのときの私は、そう強く感じたんです。たぶん小説って、そういう思い込みから始まるんじゃないかな。

−−「別冊文藝春秋」で連載を開始したのは2013年の秋でしたね。

宮下 はい。ちょうどトムラウシの山村留学が半ばにさしかかったころです。それまでの私なら、北海道に住み始めて、すぐにそのことを書くのはちょっと恥ずかしがったんじゃないかと。作家が元を取ろうとしてるみたいじゃないですか(笑)。でもそれ以上に、書かずにはいられない、いま書かないでいつ書くのか、という気持ちが強くなっていました。

 私は、思いつきの段階ではなかなか編集者に相談できないんです。出来上がってもいないものを見せるのが恥ずかしくて。でもこのときは素直に相談できました。調律師を主人公に書きたいと編集者に話したら「いいですねえ」と背中を押してくださいました。

 最初は調律の師匠と弟子の話を考えていたのですが、ピアノを弾く側の話もほしくて、双子の姉妹を出したくなった。その話をしたときも、すごく反応がよくて「鳥肌が立ちました」って言ってくれて。冷静に考えると、双子が出て来るだけで鳥肌が立つ必然性は全然ないんですけどね(笑)。

大好きな物語で、今まででいちばん手を入れた

−−今回は初めて小説のために取材をされたそうですね。

宮下 そうなんです。本格的に誰かに話を聞いたり、現場を訪れたりしたのはこの小説が初めてでした。いちばんたくさん話を聞いたのは、父の買ってくれたピアノを長年見てくれていた調律師さんです。もう40年以上もうちに通ってくださっているから、私も心を開いていろいろ話を聞けたし、その調律師さんも気取らずに話してくださった。

 印象に残っているのは、「いい調律のためには、いろんなコンサートやライブに行ったり、なによりも音楽が好きだっていう気持ちがあることが大事だ」とおっしゃっていたことです。私はもっと耳をいたわらなきゃいけない繊細な職業かなと思っていたんですが、「好きだ」という気持ちを優先させた方がいいというのは意外でした。

 実は、昨日、息子たちと日比谷野音でNothing’s Carved In Stoneというロックバンドのライブに行ってきました。そのすぐ後にラジオの生出演もありましたし、今日の取材もありますし、支障が出ないように、サンダープラグスっていう音を小さくするだけで全部クリアに聞こえる耳栓をつけるつもりだったんです。でも、やっぱりそれじゃぜんぜん満足できないんですね。最初の曲が始まった瞬間に耳栓をはずしていました! 今日はちょっと耳の調子がよくないんですが、「好きだ」という気持ちを大事にしたのでもちろん悔いはありません(笑)。

 その調律師さんは、残念ながら昨年本が刊行される前に亡くなりました。でも、連載は全部読んでくださっていて、「すごくよかったです」と言ってくださったので、とてもほっとしています。

−−その他の調律師にも取材なさったんですか。

宮下 はい。名立たるピアニストたちの調律を担当している方にもじっくり話を伺いましたし、女性の調律師さんにも機会をいただきました。その方は「一番大事なのは根気だ」っておっしゃったんです。どんな職業でも、仕事には向き不向きがありますよね。でも、この調律師さんは、自分にとっていちばん大切なのは才能やセンスではなくて根気だと。それを聞いてとても信頼できる気がしました。他の調律師さんに聞いても、異口同音に根気が大事だとおっしゃっていたのが心に残っています。

−−作品のなかでも、修業中の主人公がベテランの調律師に、「焦ってはいけません。こつこつ、こつこつです」と諭されていますね。

宮下 はい。膨大な、気が遠くなるようなこつこつから調律師の仕事ができているのが伝わればいいなぁ、と。それと、調律師の方々が音楽家に対して変な遠慮がないのがすごく印象的でした。音楽家と自信をもってやり取りをしている。調律師という仕事は、役割としては裏方かもしれませんが、技術は対等、いえ、それ以上です。誇りを持って音を作っていることに感動しました。

−−ところで、作品のタイトルはどのようにして決まったんですか。

宮下 最初に浮かんだのが「羊と鋼の森」というタイトルでした。その後、編集者と相談して20個くらい案を出しましたが、やっぱりこのタイトルがいい、ということになったんです。いま振り返ってみるとタイトルに助けられました。森という言葉のイメージが、自分を引っぱっていってくれた。単行本の校了間際に主人公のセリフで「僕の中にもきっと森が育っていた」という一文をつけ加えましたが、ああ、この文章が書けてよかったと思ったんです。とにかく大好きな物語で、連載が終わってからもどんどん直したくなって、今までになく手を入れた作品になりました。単行本にまとまったときは、すべて書ききったという気持ちでしたね。
ふと値札を見たらなんと数十万! おろおろする私に息子が一言

−−宮下さんの小説やエッセイを読むと、日常をしっかり生きるという価値観を大切になさっているように感じます。

宮下 日常を大切にするというか……日常しか生きていませんからね。地道に淡々と生きている人間に、さっと光が射す瞬間がすごく好きなんです。実生活でも心に残るのはそういう経験ですね。

 それだけに、本屋大賞をいただいても、これまで通りの感覚で生活していたいという思いがあります。例えば、取材で上京するときに「グリーン車で来てくださいね」と出版社の方から言われても、「そんなのダメ」という自分をどうしても変えられない。慣れないグリーン車に乗ったら、緊張して疲れちゃうかも。私の場合は、これまでの感覚が麻痺したら、たぶん小説も変わってしまうと思います。

 それと、子どもに恥ずかしいことをしたくない、という気持ちはあります。意外に、子どもって、親の行動を観察していますから、そういう緊張感はいつもある。とか言いながら、実際は、子どもたちに助けられることばかりで(笑)。実は本屋大賞の授賞式で着る服を探していて、生まれて初めてハイブランドの店に行ってみたんです。福井にはないので、友人と息子と名古屋でライブに行くついでに、とりあえずワンピースの試着だけでも、と思って。でも、試着室でふと値札を見たらなんと数十万円! 冷や汗をかいて、どうやって返そうかとおろおろしている私の横で、息子が笑って「だいじょうぶ、買うと思われてないから」って。

−−それは頼もしい。お子さんたちはエッセイにもよく登場しますね。

宮下 何を書いてもたいてい飄々と受け流してくれます。子どもに教えることよりも、たぶん教えられることの方が多いです。

 うちは3人とも、いわゆるいい子というわけではなくて、学校で先生に褒められることはきっと多くない(笑)。でも、先生に怒られてもへこんだりしょげたりしない打たれ強い子に育ってよかったなあって。自分で楽しく生きて行く力を身につけてくれればそれでいい。そういう意味ではちゃんと育ってくれたような気がしています。

−−トムラウシ移住を発案した旦那さまも、エッセイなどに登場しますがとても魅力的な方ですね。就職活動での面接の際に宮下さんが一目惚れして、猛アタックの末ご結婚に至ったとか。

宮下 はい、若気の至りで(笑)。面接試験の待合室で岩波文庫を読んでいるようなちょっと変わった人で、あまりに異彩をはなっていたので釘付けになってしまったんです。当時は真っ黒に日焼けしていて、ヴィスコンティの映画によく主演していたヘルムート・バーガーという俳優に似ていました。

−−お子さんたちとの関係もすごくいいようですね。

宮下 そうですね。最近は子どもたちも大きくなったので、関係も少し変わってきました。夫が変人に見えるときがある(笑)。高校3年の長男に、「受験勉強なんかしているのは人生を無駄にしている」とか言うわけです。自分は受験して大学を出て、若いうちに勉強をさせてもらったのに。「そんなことを言うのはやめてちょうだい」って私は言うんですけど、息子の方が一枚上手なんですよね。「何を言ってくれてもいいよ、勉強したいときに勉強するから」と笑って聞き流していて。うちで一番手がかかるのが夫です(笑)。

 昨日の夜は夫と中学1年生の娘が家で留守番でした。その組み合わせで2人っきりで家にいるのは初めてで、夫は張り切って一緒にバドミントンに行ったり、手料理を作ったりしたみたいなんです。ところが夜に娘からLINEが届いたんですよ。そこには、「孤独死しそう」って書いてあった(笑)。言葉の意味は間違えてるんですけど、娘の言いたいことはすごくよくわかる。たぶん、話が通じなくて寂しくて死にそうっていう意味なんでしょうね。それを見たら、きっと夫はショック死するんじゃないかな(笑)。

 ちょっと前までは、出張に行くときに「お父さ〜ん」と泣きついてベッタリだったのに。でも、娘は自分が変わったんじゃなくて、お父さんが変わったんだと思っているんじゃないかな。あっ、それは私も一緒か(笑)。

*別冊文藝春秋7月号[324号]では、本屋大賞受賞記念エッセイ「これから何を書いていこう。」が読めます。

*後篇につづく/2016年6月27日更新予定


2016.4.12

2016年本屋大賞」は宮下奈都さんの「羊と鋼の森」スポニチアネックス 4月12日(火)19時31分配信
全国の書店員が最も売りたい本を選ぶ「2016年本屋大賞」の発表会が12日、東京都内で開かれ、宮下奈都さんの「羊と鋼の森」(文藝春秋)が大賞に選ばれた。

 翻訳小説部門第1位は「書店主フィクリーのものがたり」ガブリエル・ゼヴィン著、小尾芙佐訳(早川書房)に決まった。

【過去10年の本屋大賞】年度、書籍名、著者(敬称略)

15年「鹿の王」上橋菜穂子

14年「村上海賊の娘」和田竜

13年「海賊とよばれた男」百田尚樹

12年「舟を編む」三浦しをん

11年「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉

10年「天地明察」冲方丁

09年「告白」湊かなえ

08年「ゴールデンスランバー」伊坂幸太郎

07年「一瞬の風になれ」佐藤多佳子

06年「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」リリー・フランキー



2015.11.9(月)

窓の向こうのガーシュウィン(2012.5)・・・さっぱり理解できず・・

P34・・「・・炊飯器の言葉を聞くことができる人は貴重です。あなたは筋がいい」・・

心をそっと包みこむ、等身大の成長小説
未熟児として生まれ、ばらばらの父母のもと、欠落感と一緒に育ってきた私は、介護ヘルパー先の横江先生の家で額装の仕事に出会う。ずっと混線していた私の心が、ゆっくり静かにほどけだす──。

内容(「BOOK」データベースより)

十九年間、黙ってきた。十九年間、どうでもよかった。「私にはちょうどいい出生だった」未熟児で生まれ、両親はばらばら。「あなたの目と耳を貸してほしいんだ」はじまりは、訪問介護先での横江先生との出会い。そして、あの人から頼まれた額装の手伝い。「ひとつひとつ揺り起こして、こじあけて、今まで見たこともなかった風景を見る」心をそっと包みこむ、はじまりの物語。 Amazon.co.jp: 窓の向こうのガーシュウィン: 宮下 奈都: 本

2015.6.21

神さまたちの遊ぶ庭」(2015.1)

わくわくどきどき奮闘する日々、北海道に移り住んだ宮下家一年の記録

小中学生三人を連れて、福井からトムラウシに移り住んだ宮下家。
そこは「神々の遊ぶ庭」と呼ばれる、大自然に抱かれた別天地。
小さなコミュニティの中で、家族それぞれが大切なことを感じた、春夏秋冬一年の記録。

北海道を愛する夫の希望で、福井からトムラウシに移り住んだ宮下家五人。TSUTAYAまで60キロ、最寄りのスーパーまで37キロ。「誰が晩のおかずの買い物をするのかしら」。小中学生あわせて15名の学校には、元気満々曲者ぞろいの先生たち。ジャージで通学、テストも宿題もないけれど、毎日が冒険、行事は盛り沢山。大人も子供も本気の本気、思いきり楽しむ山での暮らし。大自然に抱かれた宮下家一年間の記録。
Amazon.co.jp: 神さまたちの遊ぶ庭: 宮下 奈都: 本

2015.2.28

28.「たったそれだけ」(2014.11)

P79〜・・辞めてもよかった。辞めるのは逃げることじゃない。それはひとつの選択だ。でも逃げたのだとしてもそれでよかったのだ。逃げた先でいつかもっといいものに出会えるかもしれない・・あきらめてもいい。むしろ勇気のいることだとおもう。いくらでもあきらめてまたはじめればよかったのだ・・

海外営業部長、望月正幸は、贈賄行為に携わっていた。
それに気づいた浮気相手の夏目は、告発するとともに「逃げて」と正幸に懇願する。
結果、行方をくらました正幸の妻、娘、姉……残された者たちのその後は。
正幸とはどんな人間だったのか、なぜ逃げなければならなかったのか。
『誰かが足りない』の著者が、人間の弱さと強さに迫る連作短編集。Amazon.co.jp: たった、それだけ: 宮下 奈都: 本


2014.2.10

はじめからその話をすればよかった』(2013.10)

待望の初エッセイ集!
――“宮下奈都"を形作るもの、すべてがここにある――

迷いながらも真摯に生きる登場人物の姿を、瑞々しい文章で丁寧にすくいあげる作風で、
初の単行本『スコーレNo.4』刊行以来、静かな、けれども熱い視線を注がれ続けてきた著者。
3作目の単行本『よろこびの歌』では、登場人物たちの成長が共感と注目を集め、
シリーズ化を望む声に応え2012年に続編『終わらない歌』が上梓された。
2011年刊行の『誰かが足りない』が2012年本屋大賞の第7位に選出されるなど、
書店員からの熱い支持を受け、新作を待望される気鋭作家のひとりである。

単独の著書として10冊目にあたり、『終わらない歌』以来1年ぶりとなる本書は、著者初のエッセイ集。
小説を書く理由、自著の創作秘話、三人の子供たちを愛おしむ日々、大好きな本や音楽と共にある暮らし……。
2004年の作家デビュー以来9年間で紡がれたエッセイ81編と、
単行本初収録となる掌編小説4編を収める、宮下ファン必携、極上の一冊の誕生だ!

Amazon.co.jp: はじめからその話をすればよかった: 宮下 奈都: 本

2014.01.30(木)

N「誰かが足りない」(2011年10月)

予約を取ることも難しい、評判のレストラン『ハライ』。10月31日午後6時に、たまたま一緒に店にいた客たちの、それぞれの物語。認知症の症状が出始めた老婦人、ビデオを撮っていないと部屋の外に出られない青年、人の失敗の匂いを感じてしまう女性など、その悩みと前に進もうとする気持ちとを、丹念にすくいとっていく。
内容(「BOOK」データベースより)
足りないことを哀しまないで、足りないことで充たされてみる。注目の「心の掬い手」が、しなやかに紡ぐ渾身作。偶然、同じ時間に人気レストランの客となった人々の、来店に至るまでのエピソードと前向きの決心。 Amazon.co.jp: 誰かが足りない: 宮下 奈都: 本


2013.7.12(金)
◆「よろこびの歌」(2009.10)

この小説の主人公たちを娘に持っているくらいの年齢なのに、時折じわじわっと涙があふれてくるのはどうして💨・・はるか昔の高校生の頃の思い出は・・戻ってこない😵昔過ぎて・・😃

・・目指すのはなにかと問われれば・・つまり・・よく生きることなのだと思う・・p200

・『よろこびの歌』『千年メダル』・・・御木元玲;バイオリニストを母に持ち幼い頃から音楽に親しんできた。音大付属高校に入り、そのまま大学、大学院へ・・の予定が高校受験に失敗し、私立明泉女子高等学校へに行くことにした・・ぼんやりと高校生活を送る玲。秋の合唱コンクールで指揮を担当するも結果は散々。・・マラソン大会で、ビリでゴールを目指す玲のために、クラスメートが歌ってくれた「麗しのマドンナ」に感動した玲は少しづつ変わり始める・・「もともと歌のはじまりというものはこういうものだったのかもしれない・・よろこびや祈りや誰かに届けたい思いを調べにのせる・・P32」

母・・特別な英才教育は必要ないという考え・・「いろんなものを見て、やりたいことをやりなさい、音楽はいつだってそばにあるんだから・・

・『カレーうどん』・・・原千夏:美味しいウドンやさんの娘。両親に愛されて育つ(ピアノをほしがる娘におもちゃのピアノを買い与える父)。弟が一人。明るく振舞う千夏ちゃんだけどやっぱりもやもやは抱え込んでいる・・でも玲の一言・・「・・ピアノも歌も、原さんが音楽を続けていってくれたら・・嬉しい」・・で変わり始める

・『1』・・・中澤早希・・「16歳にして余生だ・・」・・中学までソフトボールを続け4番でピッチャー。家でも自慢の娘だった・・でも試合で肩をこわしソフトボールの道から降りた。・・「私達はあちことで折れたり曲がったりしながら生きていく。余生だと思っていた人生は、母の言うとおり本編が、まだ始まったばかりなのかもしれない・・次はあるかもしれない、ないかもしれない・・どんな形になるのかわからない・・でも久しぶりに紗里奈に電話してみようと思う・・P92」

・『サンダーロード』・・・牧野史香・・他の人には見えないもの。。霊などが見えてしまう。そのため小さい頃から苦労してきた・・「いちばん大変な時期を孤独に過ごした。どこにいても誰かが見えてなにかを伝えたがっていた。・・誰にもは成せなかった。常に誰かを警戒し、見ないよう聞かないように自分を訓練してきた。まわりにはいつもたくさん人がいるのにいつも一人だった・・」
三谷くんは「大変だったね」と言ってくれた。玲に小柄なおじいちゃんが「進め、だって。そう伝えてほしいて。ねずみ色のおじいさん。いつも御木元さんのことをみていた」と伝えた。「ありがとう」と言われた。。史香も変わり始める

・『バームクーヘン』・・・里中佳子ボーイフレンドに自宅地下の核シェルターに連れて行かれて動揺!!

・『夏なんだかな』・・・佐々木ひかり・・・学級委員長。美しい姉・きらりにコンプレックスを抱いている・・(ところが姉・きらりも妹ひかりにコンプレックスを抱いていたのでした)

著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大附属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる――。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出す。単行本刊行時には、<読売新聞読書委員が選ぶ「2009年の3冊」>という企画(2009年12月27日朝刊)で、小泉今日子さんが推奨したのをはじめ、書評家、書店員諸氏も絶賛した傑作、待望の文庫化。[解説・大島真寿美]
よろこびの歌|実業之日本社.

2013.6.17(月)〜
◆「終わらない歌」(2012.11)
高校を卒業して2年・・・忘れられない歌、思い出の歌に絡めて、現在の日々を綴る・・

玲・・・音大に進み歌を勉強中・・・(シオンの娘)
千夏・・ミュージカルスターを目指して邁進中
早希・・スポーツトレーナーになるための勉強中・・・(スライダーズミックス)
ひかり・・保育士をめざす
佳子・・・古典を勉強。高校の古典の教師ボウズに失恋して・・同窓会で涙をこぼす・・(バームクーヘン、ふたたび)
あやちゃん・・・高校卒業後、北陸の小さな町に転居。・・・(コスモス)

菜生(なお)・・・あやちゃんの職場の先輩。28歳。生後すぐ亡くなってしまった妹ミチルへの思いを抱えている・・あやちゃんに救われる

.内容紹介覚えてる? 今、あのときの未来だよ

高校二年の春、卒業生を送る会の合唱で、未来への願いを託した調べに心を通わせあったクラスメイト。御木元玲、原千夏、中溝早希、佐々木ひかり、里中佳子、東条あや。三年の月日が流れ、少女たちは二十歳になった。玲は音大の声楽科に進んだが、自分の歌に価値を見いだせなくて、もがいている。劇団でミュージカル女優をめざす千夏が舞台の真ん中に立てる日は、もう少し先みたいだ……。ぐるぐる、ぐるぐる。道に迷っている彼女たちを待つのは、どんな明日なんだろう――。小説誌「紡」で発表された四編(「シオンの娘」「スライダーズ・ミックス」「バームクーヘン、ふたたび」「Joy to the world」)に、福井のタウン誌連載「コスモス」、そして、書き下ろし「終わらない歌」の全六編を収録。傑作『よろこびの歌』待望の続編!
.終わらない歌|実業之日本社

20013.6.12(水)
◆宮下奈都「メロディ・フェア」(2008年)
福井県のとある街のショッピングモール内化粧品売り場で働き始めた女の子。凄腕といわれる6歳年上の馬場さんと違って顧客が全然つかない自分・・なにがいけないんだろう・・と自問自答しながら、悪戦苦闘する日々・・化粧品売場を通り過ぎていく人たちと丁寧に接していくうちに少しづつ販売員らしくなってゆく・・

幼い頃、エンジニアだった父が別の女性のもとへ行ってしまって以来、結乃(よしの)は母と妹・珠世の女ばかりの「普段は仲が悪いわけではないのに大事なところでゴリっと岩がずれるような違和感・・」を持ちながらの3人暮らし・・

結乃は小さい頃からお化粧が好きで、大学卒業後は実家に戻って「ひとをきれいにする仕事」美容のお姉さんを始める・・第一志望のデパートのビューティカウンターではなかったけれど・・。

妹・珠美は姉とは対極にいる、化粧嫌いで理系でマジメな女の子・・でもラストでは「(メイク)にとらわれるんでなくて、メイクで自由になるの、好きな自分になるんや」という結乃の言葉に押されて・・新しい口紅を購入する

馬場さん・・商品知識が豊富でメイクとマッサージが上手な凄腕のビューティアドバイザー。17時半には娘果実ちゃんを保育園にお迎えにいくPAさん

浜崎さん・・・「ぼうぼうの生えっぱなしの手入れをしたことのないような豪快な眉毛」の持ち主で60歳すぎのおばさん。何も購入せず、お嫁さんの愚痴などを長々と喋っていく・・

花村さん・・・雑貨売り場のきれいなお姉さん

白田さん・・・結乃の前任者。人の気持を読める。今は占い師をしている

幼馴染のミズキ・・・鉄壁のメイクをしてにらみつけるように歩いてくる・・

「メロディ・フェア」は映画「小さな恋の物語」の主題曲。ショッピングモールで夕方になるとかかる曲。

◆宮下奈都・・1967年。福井県生まれ。2004年「静かな雨」が文学界新人賞佳作に入選。2007年、初の単行本「スコーれ4」が話題となる。瑞々しさと温かさを兼ね備えた文体で、日常の風景を丁寧に掬い取り、真摯に生きる登場人物たちを描く

2015.10.16(金)「遠くの声に耳をすませて」2009.3

本書に収められた短編は雑誌「旅」に掲載されたもの。だから、何らかの形で旅を描いている。

見たことがないのに懐かしい風景を届ける祖父の宝物「アンデスの声」、恋人にふられたばかりのときに女友達からの突然の電話で碧い海にいざなわれる「転がる小石」、旅する男に縁がある主人公が旅と旅行のちがいに思いをはせる「どこにでも猫がいる」など、12編を収録。

どちらかというと目立たない、生真面目な人たちの日常と、感情の揺らぎを丁寧に描いていく。主人公のなかで滞っていた何かが動きだす瞬間に、肩凝りがほぐれるような気持ちよさを感じる短編集だ。各編の登場人物がゆるやかにつながっているのも愉しい。
2/2 宮下奈都『遠くの声に耳を澄ませて』を読む [書籍・雑誌] All About
posted by りょうまま at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 宮下奈都 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック